第91章：対決リストの出現【新書応援求む】
「司空剣天が青州に来たぞ」
翌日。
この知らせが広まると、青州古城全体が沸き立った。
滿江樓では、特に議論が盛り上がっていた。
「まさか司空剣天まで青州古城に来るとは、今回の青州剣道大会は、まさに龍虎相搏つことになるな」
「龍虎相搏つ？考えすぎだ。司空剣天が本当に参加するなら、誰も太刀打ちできないさ」
「晉國第一の剣道の天才と言えば、十年前に十國學府に入ったと聞いたが、なぜ戻ってきたんだ？」
「司空剣天が青州剣道大会に参加するのか？それは反則じゃないか？」
「聞いたところによると、今回の青州剣道大会には極めて豪華な賞品があるそうだ。司空剣天はそれを目当てに来たんだろう」
「まさか？どんな賞品なら司空剣天を引き寄せられるというんだ？」
「みんなが言ってる司空剣天って誰なんだ？私は聞いたことがないんだが？」
青州古城内では、大小様々な声が一人の男のために上がり、その議論は黒衣の少年のことよりも、昨日の葉平の話題よりも大きくなっていた。
滿江樓にて。
多くの修士がここに集まり、この件について議論していた。
「お前、司空剣天を知らないのか？本当に青州の人間か？」
「司空剣天も知らないとは、お前は青州の修士ではないな」
「司空剣天は我らが青州から唯一輩出された剣道の天才だ。十國第一の俊傑と称され、三歳で剣を学び、七歳で剣勢を悟り、十歳で青州の同年代で無敵、十一歳で晉國學院に入学し、十三歳で既に十國學府に入ったと伝えられている。さらに十國天驕大会で優勝し、一躍有名になった。まさかその名前すら聞いたことがないとは言わないだろう？」
「そうだ、司空剣天は今でもまだ二十三歳だが、既に他人が一生かけても成し遂げられない偉業を達成している。四季先輩でさえ、彼は青州千年に一人の若き龍だと称賛したほどだ」
人々は議論しながら、この司空剣天の背景と来歴を語っていた。
「そんなに凄い人が、なぜ青州剣道大会に参加するんだ？」
ある者が不思議に思い、司空剣天のような強者が青州剣道大会に参加するのは、少々不適切ではないかと感じていた。
しかし、すぐに誰かが秘密を明かした。
「今回の青州剣道大会では、上位十名に太玄劍塔の令が一枚与えられる。司空剣天はそれを目当てに来たんだろう」
「太玄劍塔の令？」
「これは面白くなってきたな。今回の青州剣道大会で強者が集まるはずだ。さて、誰が優勝するだろうな？」
「それは間違いなく司空剣天だろう。考えるまでもない」
「司空剣天が本当に参加するなら、ほぼ彼の優勝は確実だな」
「そうとも限らないだろう。昨日の大師兄と小師弟もなかなか良かったぞ」
「私は大師兄推し！」
「私は小師弟推し！」
滿江樓内で、人々は議論を交わしていた。
そんな時、淡々とした声が響いた。
「ふん......井の中の蛙どもめ」
その声が響くと、瞬時に多くの視線が注がれた。
みんなが和気藹々と話している時に、突然誰かが井の中の蛙と言い放ったのだ。誰が我慢できようか。
人々は声の主を見た。
表情が少し変わったが、すぐに安堵の表情に戻った。
話者は錦繍の白鶴雲紋の長袍を着ていた。最初は蘇長御かと思ったが、よく見ると違うことに気づき、安心したのだ。
蘇長御なら、彼らは何も言えなかっただろう。
蘇長御でなければ、問題ない。
その人物こそが、李長夜だった。
「あなたはなぜそのような物言いを？」
ある者が口を開いた。落ち着いていて、すぐには怒らず、相手になぜそう言うのか尋ねた。
結局、滿江樓に住める者は皆、金持ちか身分の高い者だ。李長夜が無礼な言葉を吐いたとはいえ、皆は軽々しく敵に回すことはできなかった。
「お前たちの視野が狭すぎる。小さな青州にとらわれている。私は司空剣天に会ったことはないが、十國學府に入れる者は確かに凡人ではない。しかし、たかが些細な賞品のために、遠路はるばる青州まで来るとは、明らかに器が小さい」
李長夜は果実酒を一口飲んだ。彼の気質は並々ならぬものだったが、残念なことに人々は先入観から、蘇長御を見た後で彼を見ると、李長夜が平凡に見えてしまった。
「小さな青州だと？ならば閣下も青州古城におられるわけですが、それもまた器が小さいということになりませんか？」
誰かが我慢できずに皮肉を言った。
しかし、李長夜は全く怒る様子もなく、むしろ眉間にさらなる自信を漂わせて言った。
「私が青州に来たのは確かに剣道大会に参加するためだ。しかし、違うのは、私は道を証明しに来た。無敵の道を証明しに。私のことをよく覚えておくがいい。青州第一は、私の最初の踏み台に過ぎない。これから晉國第一、十國第一、さらには大夏第一も、すべて私のものとなる」
李長夜は極めて自信に満ちていた。この謎めいた自信は、人々に何とも言えない違和感を感じさせた。
「はっ、最近は本当に口だけは達者な奴が多いな」
「口で言えば、私だって修仙界第一になれるさ」
「はははは」
この時、人々は笑いを抑えられなかった。この李長夜があまりにも傲慢で、多くの人々の怒りを買ったからだ。
しかし、李長夜はそれでも怒る様子を見せず、適当に金貨を一枚投げ、そして立ち上がって言った。「今のお前たちの表情をよく覚えておけ。私が青州第一を取った時、お前たちはまだ笑えるかな」
李長夜は階上へ向かった。絶世の高人のような態度で、全身から漂う自信は、確かに多くの人々を黙らせた。
最近は確かに愚か者もいるが、ここまで愚かではない。明らかにこの李長夜には何かがある。ただし、どれほど強いのかは、誰にもわからなかった。
「まあいいさ、彼のことは気にするな。座って酒を飲もう」
「そうだな。名も無き者が、こんな方法で注目を集めようとしているだけさ。こんな手法を使う奴がまだいるとはな」
「飲もう、飲もう」
李長夜が去った後、人々は平静を取り戻し、それぞれ話すべきことを話し、食べるべきものを食べていた。
そして滿江樓の片隅で。
王明浩は一人で美酒を飲んでいたが、その目には軽蔑の色が満ちていた。
青州第一？
晉國第一？
十國第一？
大夏第一？
ふん、本当に傲慢な奴だ。私の前でそんな見栄を張るとは？
これが王明浩の心の中の考えだった。
しかし、心の中ではそう思っていても、表立って何かを言うことはなかった。
なぜなら王明浩は、李長夜にはその資格がないと考えていたからだ。
そう、李長夜には彼と言葉を交わす資格がない。自分は必ず天下に名を轟かせる人物なのだ。どうして他人と言い争う必要があろうか？
将来有名になった時、これらは全て黒歴史となる。
だから王明浩は、慎重に言葉を選ぶべきだと知っていた。そして品格を保つ必要があった。
先ほどの者と比べると、少しばかりの修為があるだけで傲慢になりすぎている。本当に実力があれば、それこそ天まで昇っていくのではないか？
杯の中の酒を飲み干し、王明浩も席を立った。
こうして、司空剣天が来訪したという話は、すぐに晉國の上から下まで広まった。
結局、司空剣天は晉國で葉平や蘇長御をはるかに超える名声を持っていたのだ。
青州剣道大会は一時、晉國中が注目する大会となった。
そして青州剣道大会まで、残すところ七日となった。
この七日間、青州古城には次々と人が集まってきた。誰もがこの剣道大会を自分の目で見たいと思っていた。
四日後。
さらに衝撃的なニュースが伝わってきた。
司空剣天が剣道大会への参加を正式に表明したのだ。
それだけではなく、人々は参加者名簿の中に、葉平と蘇長御の名前も見つけた。
葉平の参加に人々は特に驚かなかったが、蘇長御も参加するとなると、多くの人々が様々な想像を巡らせた。
中には、蘇長御の今回の参加は司空剣天との一戦のためだと考える者もいた。
時は流れ、あっという間に。
さらに二日が過ぎ、剣道大会の参加申し込みが締め切られ、参加修士は合計千二十四人となった。
七日間開催。
最初の四日間で八試合を行い、ベスト8を選出する。
最後の三日間は、一日一試合で、優勝者を決定する。
特別な状況があれば調整される可能性もある。
そして対戦表も発表された。
滿江樓で、李鈺は人に書き写させた対戦表を取り出し、蘇長御と葉平に渡して見せた。
二人は非常に興味を持って、自分の第一戦の相手が誰なのかを確認した。
【葉平 対 李長夜】
【蘇長御 対 王雷】
......