第158章:宗門に戻る!丹方を献上!晉國の策【新作応援お願いします】

【緊箍呪】

脳裏に、一つの秘法が浮かび上がった。

これは太上感應度人経の中の秘法だった。

大妖や大魔を降伏させるための秘法で、度化金輪を緊箍呪に変え、邪魔の頭に被せれば、無上の力で抑え込むことができる。相手が少しでも邪心を抱けば、経文を唱えることで邪魔を鎮圧できる。

もし相手が緊箍呪の使い手を傷つけようとすれば、その場で鎮圧され、生きた心地がしなくなる。

そして一度緊箍呪に縛られると、相手は自力で解くことができず、成仙しない限り解けない。他人も解くことができず、葉平より十倍以上強い得道の高人でなければ、この緊箍呪を解くことはできない。

この秘法を知ったことで。

葉平は心の中で大いに喜んだ。

正直なところ、この大獄怨魔に対して、葉平は全く手出しする勇気がなかった。

やはり境界の差は歴然としていて、元嬰境の鬼王は怨気を集めて化生したもので、どれほどの罪業を重ねて生まれたのか。

しかし今や緊箍呪を手に入れたことで、元嬰の護衛を手に入れたも同然ではないか?

考えてみれば、元嬰境の鬼王がいれば、自分は晉國を横行無尽に歩き回れるのではないか?

「痛い、痛くて死にそうだ」

この時、大獄怨魔はようやく正気を取り戻した。天知る、彼が先ほどどれほどの苦しみを味わったのか。

葉平の太上感應度化経は、彼を生きた心地もしない状態に追い込み、自殺したいと思うほどだった。

しかし正気に戻った後、大獄怨魔は思わず自分の禿頭を触ってみた。頭の上に箍が一つ増えており、きつく締め付けられていた。特に痛みはなかったものの、頭の上に突然何かが付いているのは、誰だって気持ち悪いものだ。

「これは何だ?」

大獄怨魔は眉をひそめた。すぐに葉平に目を向け、その眼差しには凶悪な意図が満ちていた。

「小僧、なぜ続けて唱えないんだ?さあ、続けてみろよ」

大獄怨魔は目から火を噴きそうになっていた。このような目に遭わされて、誰だって気分が良くないだろう。まして彼は鬼王なのだ。

轟。

大獄怨魔は手を出し、葉平を殺そうとした。葉平に一切の機会を与えるつもりはなかった。

しかしその時、冥冥の中から恐ろしい力が金の箍に加わり、瞬時に大獄怨魔の脳裏に無上の存在が現れ、元神が崩壊しそうになった。

「あああああ!!!!!」

凄まじい悲鳴が響き渡り、大獄怨魔は頭を抱えて地面を転げ回った。元神が崩壊しそうな感覚に襲われ、本当に生きた心地がしなかった。

先ほどよりもさらに恐ろしかった。

「恩公、これは一体どういうことですか?」

夏青墨には理解できなかった。なぜ突然このような事態になったのか。

葉平は夏青墨の質問に答えず、地面を転げ回る大獄怨魔を見つめながら言った。

「お前の頭の金の箍は無上秘法だ。私に対して少しでも邪心を抱けば、元神を鎮圧される苦しみを味わうことになる。分かったか?」

葉平は最も簡単な言葉で、現状を説明した。

すると、夏青墨は理解した。

しかし大獄怨魔には理解できなかった。この世にこんなものがあるはずがない。

緊箍呪だと?聞いたこともない。

しかし聞いたことがあろうとなかろうと、このまま続けば確実に死ぬということだけは分かっていた。

「分かりました、分かりました。高人様、どうか私をお許しください、お許しください」

大獄怨魔は泣き叫びながら、葉平に許しを乞うた。

すると、葉平が呪文を唱えると、確かに大獄怨魔の痛みは消え、すっきりとした。

しかしその瞬間、大獄怨魔は再び手を出した。

葉平を襲撃しようとしたのだ。

彼は何が無上秘法だと全く信じておらず、ただ葉平を殺せば全てが解決すると考えていた。

「あああ!!!!」

豚を屠るような悲鳴が響き渡った。

大獄怨魔が手を出した途端、元神が崩壊しそうな痛みが全身を襲い、死にたくなるほどの激痛に見舞われた。

ああああああ!

大獄怨魔は地面を転げ回り、涙を流して泣き叫んだ。

「申し訳ありません、申し訳ありません、高人様、本当に申し訳ありません。ただ試してみただけです、純粋に試してみただけなのです」

大獄怨魔は地面で泣き叫び、堂々たる鬼王が子供のように地面を転げ回り、鼻水と涙で顔中を汚していた。

傍らの夏青墨は、なぜ妖魔が危険だと言われるのか、完全に理解した。

これほどの目に遭っても、まだ襲撃を仕掛けてくるとは。

一度の教訓では足りず、二度目の教訓まで必要とするとは。

「お前は本当に死ぬべきだ」

大獄怨魔の力を借りる必要がなければ、葉平もこいつが早く死んでくれることを願っていただろう。

まさか自分を襲撃しようとするとは。緊箍呪に神効がなければ、自分は本当にやられていたかもしれない。

こいつは、死ぬべきだ。

「申し訳ありません、申し訳ありません、高人様、どうかお許しください。お願いです」

「お嬢さん、あなたの旦那様を説得してください。お願いです、私を解放してください」

大獄怨魔は鼻水を垂らしながら泣いた。本当に耐えられなかった、あまりにも苦しすぎた。

「彼は私の旦那様ではありません」

「それに、あなたは確かに罰を受けるべきです」

夏青墨は急いで説明し、同時に少し不機嫌そうに言った。

大獄怨魔は本当に死ぬべきで、まさに陰険狡猾の権化だった。

「ああああ、死ぬ、私は死ぬ」

「死にそうだ、死にそうだ」

「うわああ!」

大獄怨魔は地面に横たわり、頭を地面に打ち付けた。本当に痛そうだった。

これは精神的な痛みで、皮肉の傷とは違う。精神的な痛みは、肉体的な痛みの十倍以上だった。

まるで棒で体を叩かれるようなものだ。確かに痛いが、むしろ麻痺してしまい、その後少しずつ痛みが襲ってくる。

しかし精神的な痛みは、例えば歯の神経のようなもので、強い衝撃を与えなくても、細い針で少し触れただけで、人生を疑うほどの痛みを感じる。

この時の大獄怨魔は、まさにそのような状態で、鬼としての人生を疑うほどの痛みを味わっていた。

丸一刻の間。

葉平は大獄怨魔を一刻の間苦しめた後、やっと呪文を唱えて、大獄怨魔を正常な状態に戻した。

正常に戻ったことで、大獄怨魔はほっと息をついた。

彼は地面に横たわり、死んだ犬のように、全身汗びっしょりで、まったく動けなかった。

元嬰の強者がこのような姿になるとは、いかに苦しかったかが想像できる。

この時、大獄怨魔は完全に葉平に対する邪心を失っていた。彼は陰険狡猾ではあったが、馬鹿ではない。これ以上葉平に逆らえば、本当に脳がおかしくなってしまう。

半刻休んだ後、大獄怨魔は回復したが、まだ恐怖が残っていた。あの感覚を思い出すだけで体が震えた。

「上仙様、この金の箍を外してください。ご安心ください、絶対にあなたを害することはしません。心魔の大誓いを立てても構いません」

大獄怨魔は元気を取り戻した後、とても哀れな表情で葉平を見つめ、泣きそうな顔で言った。

「恩公、決して騙されないでください。この者は嘘つきです。もし解除してしまえば、私たちは本当にここから出られなくなるかもしれません」

夏青墨は急いで口を開き、葉平が騙されることを恐れた。

「安心しろ、私はそれほど愚かではない」

葉平は頷いた。大獄怨魔を解放する?自分が元嬰境になるまでは、解放なんてありえない。そんなことをすれば、本当に正気を失ったことになる。

「お嬢さん、そんな言い方はよくありませんよ。何が嘘つきですか。私に聞きますが、私が生まれてから今まで、あなたを騙したことがありますか?」

自分が嘘つきだと言われて、大獄怨魔は少し不服そうだった。自分はいつ人を騙したことがあるというのか?

言行一致は自分の処世の信条なのだ。

「あなたとは話したくありません」

夏青墨は大獄怨魔と口論する気はなかった。彼女はこの者を見透かしていた。嘘つきそのものだった。

「上仙様、どうか私を解放してください。今後は良い鬼として生きることを誓います。正直に申し上げますと、私があなたについていくことは、かえってあなたの害になりますよ」

「封印が解かれれば、すぐに人が来るでしょう。その時、彼らがあなたと私が一緒にいるのを見れば、あなたを魔道の者と思い込むかもしれません。そうなれば、かえって災いを招くことになりませんか?」

「私は生まれついての賤しい身、あなたは私を野に放って、一人で生きていくことをお許しください」

大獄怨魔は後悔していた。早く葉平を殺しておけばよかったと後悔し、なぜ葉平を見逃せなかったのかとも後悔していた。もし早く葉平を見逃していれば、こんなことにはならなかったのに。

今となっては頭に金の箍を付けられ、見た目も悪いし面倒なことこの上ない。

「もう無駄口を叩くな。金の箍は解除しない。これからはお前は私について来い。私がゆっくりとお前の怨気を度化し、早く罪を償わせてやる」

葉平は大獄怨魔の言葉を聞き流した。

一方、大獄怨魔は延々と葉平に説明を続け、結局は一人で自由に飛び回りたいという話に終始した。

うるさくて極度にイライラした時、葉平が緊箍呪を唱えようとすると、その場で大獄怨魔は大人しくなり、急いで口を閉ざした。また同じ目に遭うのが怖かったのだ。

しかしその時、大獄怨魔の表情が一変した。

「おやおや、これほど多くの金丹修士に、元嬰強者まで?一体誰を怒らせたんだ?」

大獄怨魔は表情を曇らせた。

「どういう意味だ?」

葉平は彼の言葉の意味が分からなかった。

「鬼墓の外に大勢来ている。二十人以上の金丹修士と、三人の元嬰修士だ。正道の者たちではなく、邪魔外道ばかりだ」

大獄怨魔は眉をひそめて言った。

「お前は勝てるのか?」

葉平は直接尋ねた。

「以前なら勝てたが、今は無理だ」

大獄怨魔は率直に答えたが、葉平が眉をひそめるのを見て、慌てて説明を加えた。

「上仙、嘘ではございません。私の頭上のこの金の箍が力を制限しているのです。この箍は怨力を消してくれていますが、同時に私の力も弱めているのです」

「こうしましょう。上仙、この金の箍を外していただければ、私が奴らを片付けます」

大獄怨魔のこの言葉が真実かどうかは分からなかった。

葉平にも判断がつかなかったが、金の箍を外すことは不可能だった。これは外すのは簡単だが、付けるのが難しいのだ。

「正直に言おう。もし私が死んだら、お前の頭の金の箍もお前の命を奪うことになる。よく考えろ」

葉平は言った。彼は率直だった。金の箍を外すことは不可能で、死ぬなら一緒に死ぬということだ。

案の定、この言葉を聞いた大獄怨魔の顔は蠅でも食べたかのように醜く歪んだ。

「勝てないなら、逃げるぞ」

大獄怨魔は葉平と夏青墨を掴むと、何も言わずにその場から消え去った。

彼は元嬰修士で、金の箍に力を抑えられていても、瞬間移動くらいはできた。

「南へ」

葉平が言った。青雲道宗は南にある。

今はどこへ行っても安全ではない。それなら先に宗門に戻るのが良いだろう。

「分かった」

大獄怨魔は直ちに南へ瞬間移動した。

一瞬にして三千里先に現れた。

これこそが元嬰修士の恐ろしさだ。御劍の術も、轉送陣法も、一念で千里万里を移動できる。

この境界の存在は、手を上げ足を動かすだけで風雷雨電を呼び寄せ、一撃で山脈を砕き、戦えば一国を滅ぼすことができる。

だからこそ元嬰境修士同士の戦いは、しばしば制限され、また多くの注目を集めることになる。

半刻後。

数十の人影がここに現れた。

これらは全て魔神教の弟子たちだった。

彼らは周囲を見回し、すぐに異変に気付いた。

「くそっ、鬼王が出現し、大夏十姫は鬼王に喰われたかもしれない」

誰かが声を上げ、砕けた石碑を見ながらそう言った。

「まったく、十姫の行方が分からなければ、我々は責任を果たせない。そうなれば法王様は必ず我々を咎めるだろう」

「この鬼王を探せ。十姫が生きているか死んでいるかに関わらず、必ず確認せねばならぬ」

「はい」

議論の声が上がった。

彼らはここに来て、すぐに夏青墨がここで命を落としたと考えた。元嬰境の鬼王なら、彼らでさえ正面から戦うことはできないのだから。

そうして半刻も経たないうちに。

また数十の人影が現れた。これらは全て得道の高人たちで、怨魂を度化しながら状況を確認していた。鬼王が消えていることを発見すると、一様に厳しい表情を浮かべた。

すぐにこの知らせは晉國中に広まり、晉國の権貴高層たちも直ちにこの事態を知ることとなった。

ほとんど躊躇なく、晉國は直ちに鐵令を下し、五大軍営と各地の古城駐屯軍を全面的に集結させ、至る所で臨河鬼王の行方を捜索させた。

彼らは鬼王を野放しにはできなかった。この鬼王は数百年前、晉國に甚大な被害をもたらしており、今回の出現で必ずや力を増しているはずだ。そうなれば晉國の力では抑え込むのは難しいだろう。

そしてこの時。

晉國宮殿内。

晉國の君主は大殿に座り、李莫程の手にある丹薬を驚愕の表情で見つめていた。

「この世に本当に無毒丹が存在するというのか?」

晉國の君主は唾を飲み込んだ。彼は晉國の君主として、一生の間に風雨の如き様々な経験をしてきた。

大きな場面を数多く見てきたが、無毒丹を前にして、彼は震撼した。完全に、徹底的に震撼したのだ。

さらには先ほど、臨河鬼墓の鬼王が出現したという報告を受けても、少しも動揺しなかったほどだ。

ただ無毒丹のためだけに。

「君上、この無毒丹は葉平が自ら錬成したものです。徐常長老が目撃し、他の新入門弟子たちも皆証人となっております。この事実は偽りようがありません」

李莫程は真剣に、厳かな表情で言った。

「では大量生産は可能なのか?」

晉國の君主は続けて尋ねた。

「理論上は可能です。しかし無毒丹の錬成には、葉平の話によると、天地間の純粋な靈氣が必要とのこと。そのため丹薬の錬成には薬材は不要ですが、大量の霊石が必要となります。丹薬師が絶え間なく法力を回復し、天地靈氣を導くためです」

「そして築基境の丹薬師一人につき、一日の限界は百個の気血丹とのことです」

李莫程は概要を説明し、相手に伝えた。

この言葉を聞いて、晉國の君主の目に失望の色が浮かんだ。

これは確かに大量生産ではあるが、真の意味での大量生産ではない。築基境の丹薬師は珍しくはないが、晉國にとってはそれほど多くもない。

築基丹薬師一人が一日に百個の無毒気血丹を錬成するとして、一万人の築基丹薬師でようやく晉國軍全体の需要量を辛うじて満たせる程度だ。

しかし一万人の築基丹薬師を集めるのは容易ではない。このような丹薬の錬成には、真の晉國修士でなければならず、他の宗門の弟子では駄目なのだ。

さもなければ、情報が漏れた時、他の四大王朝が晉國に問題を起こす前に、大夏王朝が直接晉國に難癖をつけてくるだろう。

ここまで考えて、晉國の君主の頭は急速に回転し始めた。彼は晉國が最大の利益を得られる方法を計算していた。

ついに、晉國の君主は思いついた。

「この錬丹の術、葉平は譲渡を承諾するだろうか?」

晉國の君主は尋ねた。

「葉平は、師兄に確認する必要があると申しております。師兄が承諾すれば、譲渡すると」

李莫程は事実を伝えた。

しかし最後に、彼は続けて言った。「ですが私の聞くところでは、葉平は太子と親密な関係にあるとか。太子に話を通していただくのはいかがでしょうか。ただで丹術を譲渡させるのは、誰であれ望まないでしょうから」

「しかし太子は違います。聞くところによれば、彼は葉平の弟子とのこと。師が弟子に錬丹術を伝授するのは当然のことです。さらに太子は将来必ず即位されます。晉國が強くなれば、葉平にも利があります。いかがでしょうか?」

李莫程は葉平と李鈺の関係を知っていたので、このような提案をした。

「うむ、確かにそうだな」

「思いもよらなかったが、あの役立たずの太子が、このような奇人を師として持つとは。これも良いことだ。しかし学院長よ、私はこの錬丹の法を大夏王朝に献上しようと考えているが、どう思うか?」

晉國の君主は頷き、これは彼が外部の人間の前で初めて李鈺を褒めた言葉だった。

「全て君上のご判断に従います」

晉國の君主の言葉を聞いて、李莫程は安堵の息を漏らした。彼は少しも驚かなかった。むしろ晉國の君主が丹術を独占しようとするなら、かえって緊張したことだろう。

無毒丹は余りにも重大な問題に関わっている。晉國が本当に独占しようとしても、おそらく飲み込むのは難しいだろう。一度情報が漏れれば、大夏王朝の刃が即座に降りかかってくるに違いない。

晉國が完全に台頭する前は、大夏王朝は巨人のような存在だ。大夏帝王陛下の一念で、十の晉國を滅ぼすことができる。

大夏王朝がどれほど恐ろしいか、李莫程は知っていた。

三百以上の国を合わせても、大夏王朝の十分の一にも及ばない。これこそが王朝の恐ろしさであり、絶対的な力は、一般人には想像もつかないものだ。

だからこそ無毒丹方を大夏王朝に献上すれば、大夏王朝の恩恵を得られるだけでなく、大夏姫が晉國で消失した責任も帳消しになる。

晉國にとって、良いことばかりで悪いことは何もない。

むしろこの丹方によって、晉國が十國の第一となる機会を得られるかもしれない。

大夏王朝が支援してくれれば、晉國が十國の第一になるのは全く難しくない。

「よかろう。明日、私が直接大夏帝都へ赴こう。だが私が戻るまでの間、お前は必ず學府を守らねばならぬ。この件は、絶対に外に漏らしてはならない。必要とあらば、あの弟子たちの記憶を消去してもよい」

「晉國學院の中には必ずスパイがいる。この件は軽視できない。わずかでも風聞が漏れれば、大きな災いを招くことになろう。学院長、分かるな?」

晉國の君主は無毒丹方が何を意味するかをより理解していたからこそ、このように言った。

たとえ弟子たちの元神に傷をつけることになっても、彼らに情報を漏らさせるわけにはいかない。

「はい!ご安心ください」

李莫程は頷き、両手を合わせてそう答えた。

「よし、下がってよい」

晉國の君主は頷き、その後大殿は静まり返った。

そしてその時。

三つの人影が、音もなく白雲古城に現れた。