第174章:大夏天子様、世襲王を賜る?【新作応援求む】

「葉先輩は無敵だ!」

一瞬の驚きの後。

すぐに津波のような歓声が沸き起こり、晉國學院の学生たちは心を震わせて叫んだ。

彼らの目は血走り、興奮で顔を真っ赤にしていた。

晉國學院がこれほど威風堂々としたのは何年ぶりだろうか?

皇甫天龍は、現代の天驕であり、南國からわずか七日で十國を席巻した。

彼の行く先々で、誰も太刀打ちできず、他の學府がどんな目的を持っていようと、少なくとも皇甫天龍に敗北を喫した。

そして今日、神のごとき葉平が、十國に名を轟かせた皇甫天龍を打ち破ったのだ。

想像に難くない、葉平の名も必ずや十國に響き渡ることだろう。

崩れた山頂で。

皇甫天龍は呆然と葉平を見つめていた。

彼は重傷を負っていた。先ほどの戦いで、全力を尽くし、何の切り札も残さなかった。

敗北した。

今回は本当の敗北だった。

皇甫天龍は実は勝利を渇望していたが、今や敗れて、心の中で不思議と晴れやかな気持ちになっていた。

この敗北を通じて自身の道心を鍛え、第七段階への強引な突破がもたらす悪影響を、至高の意志で相殺しようと考えていた。

もちろん、これは皇甫天龍自身の考えに過ぎず、本当に相殺できるかどうかは未知数だった。

天空で。

葉平はすべての光輝を収め、一瞬で皇甫天龍の前に現れ、血気の一撃を放って皇甫天龍の傷を癒した。

すぐに、血気が注がれ、皇甫天龍の傷は瞬く間に完治した。

「葉先輩、ありがとうございます」

この時、皇甫天龍もすべての輝きを収め、立ち上がって葉平を見る目には、敬服と尊敬の念が満ちていた。

彼がそうしたのは、葉平が彼を打ち負かしたからではなく、葉平の武道の品性と人柄に敬服し、それによって尊敬の念が生まれたからだった。

「皇甫後輩、お気遣いなく。すでに手合わせも済んだことですし、晉國學院で数日靜修されては如何でしょうか?」

葉平は口を開き、積極的に皇甫天龍を晉國學院での靜修に招いた。

「お邪魔でなければ、葉先輩のご厚意に甘えさせていただきます」

皇甫天龍は少し考えた後、承諾した。

他の人からの招待であれば断っていたかもしれないが、葉平の招待は断りたくなかった。

葉平は頷き、それ以上は何も言わず、晉國學院へと飛び去った。

そして城外では。

数百万の修士が山のように集まり、飛び剣に乗るか空中飛行で、葉平と皇甫天龍を見つめていた。

互いの眼差しには、羨望の他に、より多くの感慨が込められていた。

まさにこの時。

大夏王朝の帝都皇宮。

ここは輝かしく、贅を極めており、黃金や玉石はないものの、皇宮のどの灯火も一つ一つが霊器だった。

大夏皇宮の上には、真龍の気が渦巻き、千里先からでもその恐ろしい威厳を感じ取ることができた。

上天殿の外。

白玉で造られた階段は、天への道と称えられていた。

夏青墨の姿が、天への道にゆっくりと現れ、一歩一歩上天殿へと向かっていった。

後ろの左右には七人の侍女と七人の宦官が従っていた。

ついに、夏青墨は上天殿の外に到着した。

ギシギシと。

巨大な開門の音が響き、すべての宦官と侍女は頭を下げていた。彼らは殿内を直視することができない。なぜなら殿内には大夏帝王陛下がいる可能性があり、彼らは侍女と宦官という最下級の身分で、帝王を直視することは許されないからだ。

殿門が押し開かれた。

一つの人影が大殿の中に立っていた。

それは一人の男性で、金色の龍袍を着ていたが、少しも俗っぽさはなく、神のように立っていた。

これは大夏帝王ではない。

大夏太子である。

夏青墨は少し驚いた。父上に呼ばれたと思っていたが、まさか自分の兄に呼ばれるとは思わなかった。

何となく失望が襲ってきたが、夏青墨はすでにそれに慣れていた。

「青墨、皇太子様にご挨拶申し上げます」

夏青墨は口を開き、優雅にお辞儀をし、少しも礼を失することはなかった。

皇宮の中では、誰もが礼儀を守らなければならない。姫である彼女も守らねばならず、太子も同様だ。帝王以外は皆そうだった。

「青墨」

太子の声が響き、とても落ち着いていた。

彼は非常に冷静だった。

夏青墨は言葉を発しなかった。彼女の印象では、父上であれ、太子であれ、あるいは他の皇子たちであれ。

これらの人々は皆、とても深い城府を持っており、彼女は彼らと何の関係も持ちたくなく、一人で孤独でいることを望んでいた。

「威武侯からいくつかの話を聞いた」

「今回お前が無断で宮を出たことは、本来なら大罪だが、まもなくお前は大沢との政略結婚があるため、罰することもできない」

「しかし太子として、いくつかのことを伝えておかねばならない」

太子の声は非常に落ち着いており、彼は夏青墨に背を向けたまま、上天殿の龍座をじっと見つめていた。

夏青墨は依然として沈黙を保ち、何の返答もしなかった。

そして太子も怒る様子もなく、ただ静かに続けた。

「お前が何を経験し、誰に会ったのかは知らないが、お前の宿命は、生まれた瞬間からすべて決められていたのだ」

「余計なことを考えるな。また、他人と深く関わるな。さもなければ、お前はただお前の周りの人々を傷つけることになる」

「お前の侍女のように、今回お前が皇宮から逃げ出したことで、父上はすでに刑部に罪を定めさせ、彼女はすでに処刑された」

「父上を恨むな、禮部を恨むな。恨むならば皇室に生まれたお前自身を恨むがいい」

「わかったか?」

太子の声は冷たく無情だった。

しかしこの言葉は、夏青墨を雷に打たれたようにした。

「この件は彼女とは無関係です。すべて私の考えでした。そして私は無断で皇宮を出たわけではありません。父上は私に許可を与えてくださいました。なぜ彼女を処刑する必要があるのですか。罰するならば、私を罰すべきです」

夏青墨の表情は非常に悪くなった。彼女は自分が罰せられることを恐れているのではなく、自分の侍女が処刑されたと聞いて、受け入れがたかったのだ。

「青墨」

「皇家の者に、過ちなどありえない。今回お前が晉國で姿を消したことで、すでに晉國の君主に密かに捜索を命じた。事は既に漏れ出て、皇室の尊厳に関わる」

「だから、父上はお前の外出を許可したことを認めることはできない」

「しかし、あまり辛く思う必要はない。お前の侍女は、安らかに逝った。私が刑部の者に、速やかな死を与えるよう命じた」

太子の声は、相変わらず冷たさに満ちており、高みから権力を誇示していた。

この時、夏青墨は呆然となった。

彼女は言葉を失い、目には後悔と驚愕が満ちていた。

今回の宮外への外出も、実は無断ではなく、父上が直接許可を与えたものだった。

そしてどのような理由であれ、自分の侍女を処刑する必要はなかった。なぜなら結局大きな過ちは起こっていなかったのだから。

この処罰は少し不合理だった。

しかし次の瞬間、夏青墨は突然立ち尽くした。

彼女は何かを悟ったようで、その場に凍りついた。

しばらくして、夏青墨の声が響いた。

「わかりました」

彼女は口を開き、少し苦々しげだった。

太子は黙したまま、依然として静かに龍座を見つめていた。

「父上が私を晉國へ行かせたのは、実は私を駒として使ったのですね。魔神教はずっと晉國にいて、あなたたちはそれを知っていた。だから私の出現は、ただ魔神教を引き寄せるためだった」

「そうですよね?」

夏青墨は突然何かを理解したかのように、太子に尋ねた、本当にそうなのかと。

そして太子は極めて冷静に、心に一片の波も立てずにいた。

「そうだ」

彼は口を開き、一言を吐いて、答えを与えた。

その通り、夏青墨の今回の宮外への外出は、確かに大夏帝王陛下の許可を得ていた。その目的は魔神教を水面に浮上させることだった。

さもなければ、名も知られず寵愛も受けていない姫が突然大夏王朝を離れたところで、誰が気にかけるだろうか?また誰が知ることができただろうか?

魔神教の手先がどれほど強くとも、寵愛されない姫に注目するはずがなく、たとえ注目したとしても、彼女が晉國にいることを正確に知ることはできないはずだった。

彼女が晉國にいることを知っていた人物は、彼女の侍女だった。

そして彼女を晉國へ連れて行った人物も、彼女の侍女だった。

この事実を知り、夏青墨は完全に沈黙した。

「お前がこのことを理解できたということは、お前が愚かではないということだ」

「お前のその侍女は、魔神教の手先だった。彼女は皇宮に潜伏し、後にお前の側近となった」

「彼女はお前を誘い、魔神教の駒にしようとしたが、結果として彼女は大夏王朝を過小評価していた」

「青墨よ、お前は実はとうに気付いているはずだ。お前は寵愛されず、何の優位性もない。宮内の侍女や宦官で、誰がお前に仕えたがるだろうか?」

「まさかお前は、あの侍女が本当にお前を哀れに思って、仕えに来たと思っていたのではないだろうな?」

太子が口を開くと、この言葉は夏青墨を完全に無言にさせた。

すべてが明らかになった。

しかし真実は夏青墨には受け入れがたいものだった。

しかし太子は夏青墨の心情など気にも留めず、ゆっくりと口を開いた。

「青墨よ、もしお前がこのような事態を二度と起こしたくないのなら、周りの人々を警戒し、また何の感情も持つな。お前はまもなく大沢に嫁ぐのだ」

「私の言葉を覚えておけ。もう他人と何の関わりも持つな。さもなければ、あの宗門に大人物がいなければ、彼らはもうこの世にいなかっただろう」

「大澤との縁組の件は、今の大夏にとって最重要事項だ。お前は幸運だ。大澤太子さまの弟君と結婚できるのだから。これはお前の運命の転機となるだろう」

「私の言葉の意味は、すべて理解できたかな?」

大夏太子は一言一句丁寧に語った。

大殿の入り口で、夏青墨は黙って、地面に差し込む日差しを見つめるばかりだった。

「よろしい。言うべきことは言った。後は自分で考えるがいい」

太子は怒る様子もなく、夏青墨に判断を委ねた。

「皇太子様、ありがとうございます」

次の瞬間、夏青墨の声が響いた。

彼女は返答を示した。

そして、身を翻して立ち去った。

やがて、大殿の扉がゆっくりと閉まった。

太子もまた深い沈黙に包まれた。

一炷香の時間が過ぎ、突然一つの声が響いた。

「殿下、我々は調査を終えました。十姫の所属する宗門は、不入流の宗門に過ぎません」

「古の剣仙様は確かにおられますが、ただ俗世を巡る旅の途中のようで、長くは留まらないでしょう」

「門下の者たちは大半が平凡極まりない者たちです。ただ一人、新入りの弟子に多少の才があり、晉國學院に入学しました」

「その者の名は...」

低い声が響いたが、姿は見えなかった。その声がここまで来たとき、大夏太子が口を開いた。

「そこまでの詳細は必要ない」

彼が言うと、後者は即座に口を閉ざした。

「古の剣仙様は最近、化凡の術について考えておられる。俗世を巡っておられるのだから、邪魔をしてはならない」

「青墨の婚礼までに、その宗門が何も動きを見せなければ、そのままにしておけ。だが、もし何か動きがあって婚礼に支障をきたすようなことがあれば」

「どうすべきか、分かっているな」

太子は平静に語った。

「承知いたしました。ただ、古の剣仙様は...」

低い声が続いたが、困惑の色が感じられた。

「古の剣仙様がいかに強くとも、皇朝の事情に干渉することはできない。それに、彼がその宗門に永遠にいるわけではない。いつかは去るだろう」

「大夏と大澤の縁組は、我が大夏の国運に関わる。彼は我々以上に、国運の争いがいかに残酷かを理解しているはずだ。分かってくれるだろう」

太子は言った。明らかに、夏青墨の縁組が邪魔されることを望んでいなかった。

大澤と大夏が一度結ばれれば、二つの王朝は友好関係を結び、大夏王朝にとって利点しかない。

そうすれば、自分が即位した後、大いに手腕を振るい、霧を払って大夏を再興できる。

そのとき。

また一つの声が突然響いた。

「殿下、重大な事態が発生いたしました」

声が響き、太子の表情が微かに変化した。

彼は何も言わず、相手の報告に耳を傾けた。

「晉國で、無毒丹が錬成されたとの情報があります」

声が闇の中から響いた。

一瞬にして、太子の平静な表情に大きな変化が現れた。

「無毒丹?」

彼は口を開き、驚きを隠せない様子だった。

太子の部下として、どんな事でも徹底的に調査してから報告するのが常であり、確定的な口調は使わないものの、一度口にしたからには、まず間違いない。

「はい、殿下。晉國學院では、新入生が無毒丹を錬成したとの噂が広がっております」

「そして晉國の君主が既に大夏王朝に来訪し、陛下と密かに謁見を果たしたとのことです」

「調べましたところ、先日、晉國學院の陣法術が発動され、全ての弟子の外出が禁止されました。この件は単なる噂ではないと思われます」

相手は続けて話し、いくつかの確かな証拠を挙げた。

その時、大夏太子の表情は一変した。

父上が直々に晉國の君主と会見したということは、この件は真実に違いない。

無毒丹。

大夏太子として、無毒丹が何を意味するか知らないはずがない。

瞬時に、大夏太子は口を開いた。

「本官の命により、この件を密かに徹底調査せよ。二刻後までに、噂であれ真実であれ、すべてを把握していなければならない」

大夏太子は非常に厳しい表情で命じた。

彼は無毒丹が何を意味するかよく理解していたため、異常な興奮を見せていた。

「承知いたしました」

声が響き、その後、大殿は極めて静かになった。

そしてその時。

養心宮にて。

紫金色の龍袍を着た中年の男が、大殿に立ち、手に一つの丹薬を持って詳しく観察していた。

晉國の君主は彼の前に立ち、極めて恭しい態度で、大きな息さえ許されないかのようだった。

「まさしく無毒丹だな」

これは五十歳ほどの中年の男で、頭髪は真っ黒く、老いの気配は全くなく、眉宇の間には至高の威厳が漂っていた。

これが大夏の帝王、至高無上の存在である。

大夏天子様はこの無毒築基丹を手に取り、一瞬でこの丹薬の特異性を感じ取った。

彼の目に信じられない色が浮かんだ。

そして彼の前に立つ晉國の君主が口を開いた。

「陛下、私が参上した後に情報を得ましたが、あの絶世の丹薬師は、丹方を大夏王朝と共有する意向を示しております。ただし、明日までお待ちいただきたいとのことです」

晉國の君主は言った。

彼は以前から大夏王朝に来ていたが、大夏天子様に会いに行くことはしなかった。確実な情報を得ていなかったからだ。

もし相手が承諾しなかったらどうするか?

数刻前になってようやく徐常長老からの返事を得たので、すぐさま大夏天子様に謁見を求めたのだった。

「よろしい。李進よ、お前はよくやった。朕はお前の心意も、晉國の民の心意も理解できる。無毒丹が本当に錬成できるのなら、今後、晉國は十國の首位となろう」

大夏天子様はこの無毒丹を受け取り、なぜ明日まで待たねばならないのかは問わず、代わりに晉國の君主を大いに褒め称え、十國の首位という約束まで与えた。

「陛下の御恩に感謝申し上げます」

晉國の君主は深々と礼を述べたが、最後にさらに続けた。

「陛下、これはひとえに晉國學院のあの弟子のおかげでございます。彼がいなければ無毒丹の丹方など得られませんでした。どうか陛下より相応の褒賞を賜りますようお願い申し上げます」

晉國の君主は葉平のことを忘れず、彼のために褒賞を願い出た。

「それは当然のことだ。しかし無毒丹の意義は極めて大きい。どのような褒賞がふさわしいか。世襲王の位はどうだろうか?」

大夏天子様は頷きながら、そう提案した。

この言葉を聞いて、晉國の君主の表情が一変した。

世襲王を賜る?

これは小事ではない。大夏王朝には十九人の王侯がいるが、そのうち十七人は建国の功臣であり、後から加わった二人の王侯も、数世代に渡る功績を積み重ね、幾世代もの輝かしい軍功によってようやく得られた位である。

しかもその中の一人の王侯は、世襲が認められていない。

それなのに今、葉平に直接世襲王を賜ろうというのだ。

これは極めて異例なことだった。

「陛下、王位を賜るのは些か大げさに存じます。また無毒丹の件は漏らしてはなりません。一度王位を賜れば、必ずや五大王朝の注目を集めることとなり、かえって面倒なことになりかねません。どうか陛下にはご再考いただきたく」

晉國の君主は真剣な面持ちで申し上げた。

王位を賜るのは大げさすぎると考えたのだ。

一人の王侯の地位は、彼晉國の君主の地位よりも上である。ただ國君ほどの利権はないものの、地位は極めて高く、一方の軍権を握り、至高の身分を有している。

「無毒丹の件は極めて重大で、国の基盤を強化できる。世襲王を賜るのは何ら問題ない。だがお前の言うとおり、王位を賜れば影響が大きすぎる」

「李進よ、何か良い案はあるか?」

大夏天子様は頷きながら、晉國の君主に尋ねた。

「陛下、葉平に大夏學宮の枠を一つ与えてはいかがでしょうか?」

晉國の君主はそう提案した。

「大夏學宮か?」

その時、大夏天子様は眉をしかめた。

惜しんでいるわけではない。大夏學宮は完全に独立した存在で、彼は天下を号令できても、大夏學宮には独自の規則があり、監天院のように、これらは先祖から受け継がれた機関なのだ。

彼には大夏學宮や監天院に勝手に人を送り込む権限はなかった。

しかし無毒丹の価値を知る大夏天子様は、特権を行使する必要があると悟った。

「大夏學宮の枠一つでは、無毒丹の価値には到底及ばない。だが、まずは大夏學宮の枠を与え、数年後に彼が大夏學宮を卒業できたら、その時に世襲王を賜ることにしよう」

大夏天子様はそう述べた。

この要請を承諾したのだ。

「陛下の御恩に感謝申し上げます。陛下の御慈悲に感謝いたします」

晉國の君主はすぐさま恩に感謝した。

「李進よ、お前の話から察するに、無毒丹のことは既に何人かが知っているようだな」

「この件は、朕とお前、そして葉平以外の者は知るべきではない。彼らの記憶を消し、無毒丹が本格的に生産されるまでは、決して漏らしてはならない。分かったか?」

大夏天子様はそう言った。

「はい」

晉國の君主は頷き、その後大殿を後にした。

晉國の君主が去った後。

大夏天子様は無毒丹を取り出し、黙って考え込んだ。

彼はこの無毒丹が福となるか禍となるか分からなかったが、ただ一つ確かなことは、この無毒丹によって大夏王朝は真の興隆を迎えられるということだった。