第79章 魔君様、降臨

制御できずに、成仙してしまった。

南風の落ち着いた言葉に、龍子軒、陸讓、獨孤玉清たちは呆気に取られた。

こんなことまで可能とは……

食事をしただけで成仙するなんて……

化け物だ、まさに化け物だ。

「うふふ、私知ってたの。お姉さまはもうずっと前からその境地に達していたのよ。ただ望むか望まないかの問題だったの」

紫菱は嬉しそうに笑い、小さな牙が輝いていた。

「私たちも頑張らないとね!」

獨孤玉清と清塵は、心の中で固く決意を固めた!

……

翌日。

李凡は書斎から墨寶と宣紙を持ってきた。

「玉清、書道を学ぶなら、最も基本的なところから始めなければならない!」

李凡が話し始めると、獨孤玉清たちは傍らに立ち、李凡の指導に耳を傾けた。

南風や紫菱たちは書道を学ばないものの、その中にも大きな参考になるものがあるため、彼女たちも見学していた。

「書道において、最初の一画は、この『一』の字だ!」

李凡は筆に墨を含ませ、筆を上げ、宣紙の上に下ろした!

瞬時に、全員が幻覚を見たかのように、宇宙の誕生と混沌を目にしたような感覚に襲われた!

筆先が動き、一気に引かれた!

皆の目の前で、鴻蒙の天地の間に、まるで古より比類なき驚くべき剣光が、九天の神雷のように、奔流する江河のように、あらゆる混沌を切り裂いていった!

天を開き!

地を割り!

李凡の筆が最後に止まり、そっと持ち上げられた瞬間、皆は恍惚として万物の生長、萬霊の進化を目にし、世界全体が生き生きと栄えているのを見た!

「なんということだ……これは、開天一劍だ!」

「書道を理解していなくても、古より比類なき剣意を感じ取れる。まるで時の流れを超えて漂ってくるかのようだ……」

「天地開闢の威勢、混沌鴻蒙さえもそれによって散っていく……」

弟子たちは皆、極度の衝撃を受けていた。

そして獨孤玉清は、宣紙に現れた「一」の字を食い入るように見つめていた!

白い紙に黒い文字。

しかし彼は大道の誕生を見、鴻蒙の分散を見、天地開闢を目にした。

この一剣は、無敵!

「開天一劍が鴻蒙を砕く……師尊様は一体どのような存在なのだろうか……」

彼は呟いた。

李凡は周りの弟子たちの表情を見て、微笑みを浮かべた。

かつて書道において、この「一」の字一つを、どれほど苦心して練習したことか。