楚語琴は気功修練で自分の体の異常を治そうとしたが、以前と同じように、今は体内に何の功力もなく、普通の人と同じだった。
楚語琴は少し緊張していた。路辰と接触するたびにこうなってしまい、このままでは、いつか間違いを犯してしまうかもしれない。
幸い、路辰は今のところ手を出すことはなく、ただ楚語琴をしっかりと抱きしめ、彼女の香る肩に頭を乗せて、耳元でこう言った。「もし俺に何かあったら、必ず紫萱たちの面倒を見てくれ。頼む。」
路辰のその遺言めいた口調を聞いて、楚語琴は急いで言った。「辰ちゃん、そんなこと言うと怒るわよ。」
楚語琴にとって、路辰のその言葉は縁起が悪く、もし本当に何かあったらと思うと耐えられなかった。
楚語琴の口調が厳しくなったのを見て、路辰は微笑んで言った。「わかった、もう言わない。」
楚語琴の柔らかな体を感じながら、路辰は別の思いが湧き上がり、体の気血が沸き立ち、落ち着かなくなってきた。
特有の香りが路辰の鼻をくすぐり、まるで挑発するかのように彼を刺激し続けた。
楚語琴もその異変に気付き、少し体をよじって、お尻を路辰から遠ざけようとした。
しかし路辰はそうはさせなかった。大きな手を少し下げ、楚語琴のお尻を固定して、動けないようにした。
楚語琴は心が大きく乱れた。路辰がこんなに大胆だとは思わなかった。急いで上半身を押し返し、潤んだ目で路辰を見つめながら尋ねた。「辰ちゃん、よくなった?」
「よくなったなら、離してくれない?」
楚語琴の声には懇願の色が混じっていた。このまま続けば、本当に取り返しのつかないことになりそうだった。
路辰は言った。「まだ具合が悪いんだ。もう少し待って。多分、内傷が溜まりすぎて、治るのに時間がかかるんだ。」
楚語琴は顔を赤らめ、小声で言った。「手を大人しくしてくれない?あちこち触らないで。これ以上されたら、本当に怒るわよ。」
路辰は無邪気な顔で言った。「触ってる?そんなことないよ。ずっとこうしてるだけじゃないか。」
楚語琴は唇を尖らせたが、何も言わなかった。言い出しにくかったのだ。
時間が一分一秒と過ぎていき、楚語琴は内なる衝動を抑えきれなくなってきた。体全体が柔らかくなり、路辰に支えられなければ立っていられないほどだった。