路辰は大夏王朝に転生し、大夏王朝の九皇子となった。
小説の中の異世界人とは違い、路辰は豊富な理工学の知識も持っておらず、古い詩も覚えていなかった。
皇位継承争いに巻き込まれないように、路辰は現状に甘んじ、栄華を享受しながら静かに一生を過ごすことにした。
母妃の身分により、路辰は最終的に天皇から婚姻を賜り、北方の寒冷地に封じられて王様となった。
路辰が自分の人生をこのまま堕落させていくと思っていた時、新婚の夜にシステムが起動した。
子孫を一人産むごとに、路辰は報酬を得ることができ、自身の実力も向上できる。
数年後。
路辰は百万の大軍を率いて都に勤王に向かい、皆が驚愕した。
「こいつは無能な皇子のはずだが、どこから百万の軍を得たんだ!」
「どういうことだ、彼が大宗師だったとは?」
「なんと九皇子の堕落は演技だったのか!」
……