第70章 考えるだけでもダメ

楚語琴の言葉を聞いて、路辰は彼女が何を言っているのか分かっていた。

路辰はその後、困ったような表情で言った。「楚おばさん、僕は男です。血気盛んな男なら誰でも、美人を抱きしめていれば、動揺しないわけがないでしょう。」

路辰が自分のことを美人と褒めるのを聞いて、楚語琴の心はさらに慌ただしくなった。

先ほど無理に冷静さを取り戻したものの、なぜか今また落ち着きを失い始めていた。

楚語琴は再度強調して言った。「私はあなたのおばさんよ!私に変な気持ちを持たないで!」

路辰は淡々と言った。「楚おばさん、僕たちは血のつながりもないし、それに年の差だってたった十一歳くらいですよ。」

その言葉を聞いて、楚語琴は一瞬固まった。

路辰の言うことは本当だった。確かに彼らには血縁関係はなく、彼女は路辰の母親と義理の姉妹になっただけだった。

そして十一歳の年の差は大きく見えるかもしれないが、男たちが妻を娶る時、七、八十歳の男が十代の少女と結婚することだってある。この程度の年齢差など大したことではない。

そう考えると、二人の関係も特に不適切なものではないように思えた。

楚語琴はその時頭が止まり、すぐにそんな妄想を止めようとした。

どうしてこんな考えを持ってしまうのだろう!

彼女は一度結婚した女だ!今は未亡人なのだ!そして辰ちゃんは王様で、王様が未亡人を娶るなんてありえない!

そう思い至り、楚語琴はすぐに言った。「辰ちゃん、何を言っても駄目よ。私に気持ちを持つなんて絶対にダメ。もし月お姉さんが私が彼女の息子の体を奪ったと知ったら、死んでからどう顔向けできるの!」

楚語琴の言葉を聞いて、路辰は笑いながら言った。「それなら僕があなたの体を奪えばいいじゃないですか。」

楚語琴は軽く鼻を鳴らして言った。「そんなことは考えないで。」

楚語琴の言葉を聞いて、路辰は微笑んだ。

楚語琴は口では強気だったが、彼女の心の防御が緩んできているのが分かっていた。あと数回親密な接触を重ねれば、楚語琴は完全に陥落するだろう。

しばらくして、楚語琴は優しい声で尋ねた。「辰ちゃん、良くなった?」

路辰は言った。「ええ、丹田は良くなりました。気の流れが滞る感じはなくなりましたが、他の場所が具合悪いんです。」