霧に包まれた森の中で、林動は静かに目を開けた。その顔には喜びの表情が残っていた。石符光影の完成により、「青元功」の経脈の路線は四本から七本に増え、その効率は約二倍にまで上昇した!
「ふぅ……」
白い息が林動の口から漏れ出た。彼は懐から小瓶を取り出し、赤い丹薬を二粒取り出した。これは三品霊薬の炎の実から精製された丹薬だった。この一ヶ月の間、林動は密かに石符霊液を使って多くの霊薬を手に入れていた。今や地元境に達し、修行速度を上げるためには、相当量の霊薬丹が必要となっていたのだ。
林動は二粒の丹薬を口に入れたが、すぐには飲み込まなかった。目を閉じ、意識を集中すると、丹田から深い青色の元気力が湧き出してきた。この元気力は体内を一周巡った後、これまで一度も通ったことのない隠された経脈へと流れ込んだ。
この経脈こそが、「青元功」で開通させるべき最初の一本だった。先ほどの光影での実践的な観察のおかげで、林動はほぼ瞬時にこの体内に隠された経脈を見つけ出すことができた。
元気力がこの経脈に流れ込むと、予想通りの詰まりを感じた。この閉ざされた経脈は、まるで一度も開拓されていない天への山道のように、通過が極めて困難だった。
詰まった経脈に対して、林動のこの一束の元気力は、わずかな部分を開通させただけで消え去ってしまった。しかし、すぐに次の元気力が続いて押し寄せ、最も忠実な労働者のように、疲れを知らずに開拓を続けた……
この波状の開拓は半時間も続き、林動の丹田の元気力はついに枯渇した。しかし、この時点での進展は全経脈の十分の一にも満たなかった。この時、林動は経脈を開通させることがいかに困難であるかを痛感した。
しかも、これはまだ最初の経脈に過ぎず、後の経脈はさらに難しくなっていく。林嘯が四本の経脈を開通させるのに三ヶ月もかかったのも無理はなかった。
「ごくり」
丹田の元気力の枯渇を感じ、林動は喉を鳴らし、口の中に入れていた二粒の丹薬を飲み込んだ。たちまち純粋な薬力が広がり、最後には丹田に吸収され、枯渇感が和らいでいった。
体内に再び元気力が満ちると、林動は再び作業を始め、黙々と詰まった経脈の開通を続けた。
経脈の開通は一朝一夕にはできないものだが、豊富な資本を持つ林動にとって、それは大きな問題ではなかった。林動の丹田の元気力が約六回枯渇し、その都度丹薬で補充した後、ついに最初の経脈が完全に開通した!
経脈が通じた瞬間、林動は天地間の元気力の流れに対する感覚が一層敏感になったことを感じた。経脈が通った皮膚からは微かな吸引力が放出され、天地の元気力を吸収し、体内を巡って丹田へと流れ込んでいった。
以前より格段に速くなった元気力の吸収速度を感じ、林動の目に喜色が浮かんだ。功法秘伝書を修行することと、しないことでは、その効率に明らかな違いがあった。
林動が満足げに目を開けると、空はすでに暗くなっていた。思わず舌打ちをしたが、修行中の時間が過ぎるのは本当に早いものだった。
伸びをしながら、林動は「青元功」秘伝書を懐にしまった。一日で最初の経脈を開通させたこの速度は、林震天たちが知れば目を丸くするだろうが、林動自身はそれほど大したことだとは思っていなかった。これだけの霊薬丹の支えがあれば、速度が上がらないほうがおかしいと考えていた。
立ち上がった林動は、突然深い森に向かって口笛を吹いた。その音が消えてから数分後、突然赤い影が森から飛び出してきて、林動の懐に飛び込んできた。
沈みゆく太陽の最後の光の中で、その赤い影の正体が明らかになった。それは小犬ほどの大きさの小獣で、全身が炎のように赤く輝いていた。外見から見ると幼い虎のようだったが、その背中に巻きついた火蛇の尾が、神秘的で不思議な雰囲気を醸し出していた。
この小獣は、一ヶ月前に林動が手に入れた火蟒虎の子供で、林動は炎ちゃんと名付けていた。この一ヶ月の飼育で、炎ちゃんの成長速度は驚くべきものだった。林動の推測では、今や淬體五重の人間と互角に渡り合えるほどになっていた。
炎ちゃんのこの成長速度に、林震天たちも驚きを隠せなかったが、林動にとってはそれほど不思議なことではなかった。なぜなら、彼は毎日石符霊液を使って炎ちゃんを養い、時には霊液で体を洗い、筋骨を浸すこともあったからだ。もしこの待遇を林震天たちが知ったら、きっと驚きのあまり気を失うだろう。
懐の中の炎ちゃんは、親しげに林動の胸に顔をすりつけていた。目を開けて最初に見た人が林動だったことと、この一ヶ月の親密な関係で、炎ちゃんは本能的に林動を最も親しい存在として認識していた。これら妖獣は、成長すると確かに凶暴になるが、適切な訓練を施せば、最も忠実な仲間となる。
「この食いしん坊め!」
炎ちゃんの甘えるような仕草を見て、林動は苦笑しながら首を振った。懐から小瓶を取り出し、その中から二滴の石符霊液を炎ちゃんの開いた口に落とした。
石符霊液を口にした炎ちゃんは、満足げにピンク色の舌を出し、興奮して林動の顔を一舐めした。
「帰ろう、今日のご飯はここまでだ」
小瓶をしまい、林動は炎ちゃんを肩に乗せると、森の外へと素早く走り出した。炎ちゃんの幼い鳴き声が、森の中に響き渡った。
月は銀の盤のように空に浮かび、冷たい月光が大地を包み込んでいた。
ある部屋の中で、青檀は静かにベッドに横たわっていた。薄い布団は、次第に魅力的な曲線を描き始めた少女の美しい体つきを浮かび上がらせていた。
眠る青檀の傍らには、あぐらをかいて座る人影があった。よく見ると、それは林動だった。しかし今の彼は、厳かな表情で「青元功」を運転し、青檀の体から漂い出る陰殺の気を絶え間なく吸収していた。
地元境に進んでから、林動は大量の陰殺の気を吸収する必要があったが、天地間の普通の殺気では物足りなく感じていた。やむを得ず、青檀に注目することになった。
そこで、青檀と相談した後、少女の赤面した顔を見ながら許可を得た。それは、毎晩青檀が眠った後、彼女の傍らで二刻の間修行することを許可するというものだった。
この二刻の間、林動は青檀の体内の陰殺の気を思う存分吸収することができた……
この事が始まった最初の一、二日は、青檀もやや不慣れな様子だった。どんな女の子でも、男性の目の前で眠るというのは、あまり自然なことではないからだ。林動を完全に信頼していても、女の子は恥ずかしがり屋なもので、このことが広まれば、やはり少し具合が悪いと感じていた。
しかし、この不慣れな感覚も、数日が経つと次第に薄れていった。さらに彼女は、林動が傍にいることで、時折暴れ出す体内の陰殺の気も収まることに気づいた。これによって、彼女の眠りはより深くなった。
このような利点があることに気づいてから、青檀は抵抗を感じなくなり、林動のやや過分なこの要求を黙認するようになった……
「ふぅ……」
静かな部屋の中で、林動は深く息を吐き、ゆっくりと目を開けた。丹田から伝わってくる微かな冷たさを感じながら、彼は微笑んだ。そっとベッドから降り、炎ちゃんを抱きしめて安然と眠る少女を見つめた。
柔らかな月光が窓から差し込み、少女の穏やかで優美な顔を照らし、とても魅力的に見えた。
林動は静かに、青檀のはだけかけた布団を優しく掛け直し、音を立てることなく部屋を出た。
林動が部屋を出た時、ベッドの上の少女の口元の笑みは、一層甘美なものとなっていた……