145.小乔一が消えた

九条結衣:「……」

初が目を上げて九条結衣を一瞥し、言った。「結衣、静かに横に座っていて。これは男たちの戦いなの。私は今、南風兵団の総司令官なんだから、戦場で気が散るわけにはいかないでしょう?」

「そうよ、姉さん。初は今、三軍の総司令官なんだから、あなたの三歳の息子じゃないわ」

九条結衣:「……」

相手が三歳の子供だとは想像もできないでしょうね。

九条結衣は九条初に対して普段から過度に干渉することはなく、基本的に子供を尊重する方針だったので、初がこのゲームを終えるまで、本当に鶏のように静かにソファに座って、彼が終わるのを待っていた。

しばらくして、初はスマートフォンを置き、九条結衣の方へ歩いてきた。「ママ、何か話したいことがあるの?」

九条結衣は驚いた。小さな子がこんなに察しがいいとは思わなかった。藤堂澄人にそっくりなその顔を見つめ、少し躊躇した後、うなずいた。