九条政は老人にこのように面と向かって叱られ、しかもこれだけの顔の利く人々の前で、顔が赤くなったり青くなったりと、とても見苦しい様子だった。
「父上、あなたは……あなたは……分かりました。私のような息子をそこまで見下すのなら、ここにいても恥をかかせるだけです。」
九条政は振り返り、木村家の母娘の手を引いて外へ向かった。父の誕生日に長男が不在とは、あのような伝統的な老人が本当に自分を行かせるはずがないと思っていた。
九条政は木村家の母娘を連れて長い距離を歩いたが、誰も追いかけては来ず、ますます面目を失った気分になった。
「兄さん。」
最後に声をかけたのは、九条家の四男、九条政の四番目の弟だった。
「士郎。」
「今日は父上の誕生日です。もうやめましょう。人の笑い物になりますよ。」