189.口では笑顔で、心の中ではMMP

九条政は老人にこのように面と向かって叱られ、しかもこれだけの顔の利く人々の前で、顔が赤くなったり青くなったりと、とても見苦しい様子だった。

「父上、あなたは……あなたは……分かりました。私のような息子をそこまで見下すのなら、ここにいても恥をかかせるだけです。」

九条政は振り返り、木村家の母娘の手を引いて外へ向かった。父の誕生日に長男が不在とは、あのような伝統的な老人が本当に自分を行かせるはずがないと思っていた。

九条政は木村家の母娘を連れて長い距離を歩いたが、誰も追いかけては来ず、ますます面目を失った気分になった。

「兄さん。」

最後に声をかけたのは、九条家の四男、九条政の四番目の弟だった。

「士郎。」

「今日は父上の誕生日です。もうやめましょう。人の笑い物になりますよ。」

九条政は眉をひそめ、冷たい声で言った。「私だってそんなつもりはない。父上が先ほど言った言葉がどれほど耳障りだったか、聞いただろう。」

それを聞いて、九条士郎は木村母娘の蒼白な顔を一瞥し、目立たないように眉をひそめながら言った。「今日のことについては何も言いません。父上の誕生日なのですから、あまり醜い事態にしないでください。」

九条政も実は帰りたくなかった。今日ここを去れば、外でどんな噂が立つか分からない。彼は富子母娘の件で突っ走ったことを除けば、実は体面を気にする人間だった。

九条士郎が仲裁に入り、他の見物人たちも適切なタイミングで九条政に顔を立てる形で、皆で事態を収めようとした。

九条政は面子が保てる形になったので、黙って残ることにしたが、娘を連れて老人の前に行く勇気はもはやなかった。

一方、老人も多くの来客が口を出したため、彼らの面子を潰すわけにもいかず、それ以上は何も言わなかったが、最後まで良い顔はしなかった。

木村母娘は先ほどの屈辱を受けたものの、残れることになって内心ほっとしていた。

今日の誕生会に来たのは、あの老いぼれの前で顔を見せるだけでなく、もっと重要なのは、この会に集まった金持ちや権力者たちの奥様や令嬢たちと親しくなれれば、将来の為になると考えていたからだ。

そこで、厚かましくも残ることにした。

九条政は確かにこの母娘に心を砕いていた。先ほどの屈辱を経験しながらも、なお厚かましく木村母娘を連れて来客たちに挨拶して回った。