471.片付けられるものは、その場で片付ける

金田会長が口を開くと、藤堂澄人夫妻が聞きたかった質問を直接投げかけた。

石川の両親の顔色が急に青ざめた。

石川が話したことは、もちろん彼らが家で私的に話していた時に、息子に聞かれていたのだ。

彼らはそんな話をする時に息子を避けようとは思っていなかったが、まさか息子が藤堂澄人の息子の前でそれを話すとは思わなかった。

その子が藤堂澄人の息子だとは、なおさら想像もしていなかった。

今では後悔で胸が潰れそうだった。

特に石川の母親は、九条初のママのあまりにも非現実的な美しい顔を見て、まるで狐の化身のようだと思っていた。

石川を産んでから太ってしまった体型とシミのできた顔を思うと、どうしても嫉妬を抑えられなかった。

嫉妬が募ると、彼女が愛人だという推測で自分を慰めるしかなかった。