前日の午後、藤堂澄人に送った最後のメッセージから20時間以上が経過していた。彼女は彼のメッセージに返信せず、藤堂澄人からも新たなメッセージは来なかった。
普段は忙しく過ごしているため気にならなかったが、今こうして一人でソファに座り、静かなリビングを眺めていると、窒息しそうな孤独感が蔦のように、彼女の血液に沿って這い上がり、増殖していくようだった。
九条二郎もまだ起きていて、ママが落ち込んでいるのを感じ取ったのか、ゆっくりと這い上がってきて彼女の膝の上に横たわり、「ニャー」と甘えた声で鳴いて、慰めているようだった。
九条結衣は九条二郎を抱きしめ、その背中を優しく撫でながら、この美しい少年を見つめ、ペットショップで藤堂澄人がペットを選んでいる姿を想像すると、思わず唇の端が緩んだ。