756.彼女の両足を潰す

彼女が言い終わらないうちに、藤堂澄人は冷たい声で一言一言を吐き出した。

黒崎芳美は呆然と藤堂澄人を見つめ、彼が無表情のまま続けるのを聞いた。

「ここで跪いて謝れ」

その言葉を聞いて、黒崎芳美は信じられない様子で藤堂澄人を見つめた。まさか自分の実の息子が、母親である自分に跪かせるような屈辱を与えるとは思ってもみなかった。

姑が嫁に跪くなんて、天罰が下るのを恐れないのか?

黒崎芳美は震える唇で藤堂澄人を見つめ、深く傷ついた様子で言った。

「お前は母親に嫁に跪けと言うのか?」

このような恥知らずな行為をしても、黒崎芳美は自分が藤堂澄人の実の母親であり、彼がそこまで極端なことはしないと信じていた。

藤堂澄人は冷ややかな目で彼女を見つめ、笑いながら言った。

「私たちの処置に従うと言ったじゃないか?」

目に冷たい光を宿しながら、さらに続けた。

「跪きたくないなら、両足を潰して一生立てないようにしてもいい」

「お前は...」

どんなに我慢しても、黒崎芳美は藤堂澄人の言葉に怒りを覚えずにはいられなかった。

息子が実の母親に嫁に跪けと言うなんて、そんな道理があるものか。

すでに藤堂澄人が自分をどれほど辱めるか見てきたが、それでもこの時は怒りを抑えきれなかった。

やっとの思いで抑えていた屈辱と卑屈さが、もはや保てなくなった。

「この不孝者め、母親にこんな仕打ちをして、天罰が下るのを恐れないのか?」

彼女は細い指を突き出し、藤堂澄人の鼻先を指さんばかりに罵った。

九条結衣も本当は黒崎芳美に跪かせるつもりはなかったが、彼女がこうして藤堂澄人の鼻先を指さして不孝だの天罰だのと罵るのを見て、抑えていた怒りが一気に噴出した。

「安心して、跪く必要はないわ。あなたのような人の跪きなど、私は欲しくもない」

彼女は目を細め、目の中の怒りの炎が徐々に強くなっていった。

藤堂澄人の手のひらから自分の手を抜き、目の中に危険な鋭い光を宿しながら、黒崎芳美の前に一歩進み出た。

黒崎芳美は九条結衣の「跪く必要はない」という言葉にほっと胸をなでおろしかけたが、九条結衣が突然近づいてきたその一歩に、本当に恐れをなして、後ろに大きく二歩よろめいてやっと立ち止まった。

「何をするつもり?」

彼女は警戒の表情で九条結衣を見つめ、歯を食いしばって言った。