藤堂澄人「……」
嫁さんが怖すぎる。これからはちゃんと良い人になろう。
「はい、全部あなたの言う通りにします」
藤堂澄人は機嫌を取るように九条結衣を抱きしめ、身を屈めて彼女の頬にキスをした。「僕が良い子にしていたら、何かご褒美くれる?」
「罰がそんなに厳しいなら、ご褒美も相応のものじゃないとね」
藤堂澄人は笑顔で九条結衣を見つめながら、さらに甘えた。
九条結衣は彼を見て眉を上げ、何かを思いついたように目元に笑みを浮かべ、彼の腕に手を回して言った。
「女の子を産んであげるのは、大きなプレゼントになるかしら?」
藤堂澄人の目が輝いた。「もちろん、それは最高のプレゼントだよ。僕にとっては何物にも代えがたい宝物だ」
女の子を産むという話題に、藤堂澄人の目は一瞬にして喜びに満ちた。