856.まだ面目を失うのが足りないのか

小林の両親は小林将暉の言葉を聞いて、賛同しながら頷いた。「そうだね。私たちは贈り物コーナーのことばかり考えていて、それを忘れていたわ。すぐに監視カメラの映像を確認してもらって」

「はい」

小林将暉が去った後、小林静香は藤堂澄人を見て言った。「澄人、警察に通報して」

「はい、お母さん」

藤堂澄人は媚びるような表情で応え、急いで携帯を取り出して警察に電話をかけ始めた。

一方、小林静香の視線は、真っ青な顔をした高橋夕の顔を一瞥した後、高橋洵に向けられ、こう言った。

「私はいつも物分かりの良い方だと思います。私の底線を踏まない限り、笑って済ませられます。でも、私の一人娘を標的にする度胸のある人がいるなら、容赦しませんよ。誹謗中傷の件については、必ず告訴します」

小林静香がこの言葉を言った時の断固とした口調に、高橋夕は心臓が震えるほど怯えた。