227 ステージで彼に告白

道乃漫は余計な面倒を避け、夏川夢璃を通り過ぎてステージに上がった。

和泉子霖はすでにそこで待っていた。道乃漫が上がってくると、すぐに手を差し伸べて握手をした。「道乃漫さん、はじめまして。お会いできて光栄です」

幸いマイクの近くにいなかったため、観客席の人々は和泉子霖が道乃漫に笑顔で何かを話しているのは見えたものの、その言葉は聞こえず、単に祝福の言葉を述べているのだろうと思っていた。

道乃漫の頬がそっと赤くなった。彼らは八八六十四のグループで、ずっと彼女に会いたいと言っていたが、まだその機会がなかった。

まさか、今日このような形で和泉子霖と会うことになるとは思わなかった。

この時、司会アシスタントがトロフィーを持ってきた。

和泉子霖はそれを受け取り、道乃漫に渡しながら、ウインクして「義妹さん、おめでとう」と言った。