256 学校に戻ることを考えたことはある?

「それから、ロボット掃除機とロボットモップも買って、あなたがモップで床を拭く必要もなくなるわ」

「いいえ、そんなお金を使う必要はありません」夏川清未は急いで反対した。「今は家計も楽になったし、あなたが稼いだお金の一部を貯金して、一部を銀行で運用して、あなたの持参金を貯めていきたいの」

「お母さん、それは早すぎるんじゃない?」道乃漫は手が滑って、もう少しで茶碗を落とすところだった。

「早くないわ。神崎があなたのことを真剣に考えているのが分かるし、彼が無責任な子じゃないことも信じているわ。将来のことは何とも言えないけど、私はあなたたちがきっと最後まで一緒にいけると思うの」夏川清未は笑って言った。「万が一のことを考えても、将来誰と結婚するにしても、持参金は用意しておかなければならないわ。お母さんは、あなたが嫁ぎ先で頭が上がらなくなったり、姑に持参金のことで責められたりするのは見たくないの」