自分の立場もわきまえず、彼に対して態度を取るなんて。ちっぽけな賞を取っただけで、偉くなったつもりか?
誰にでも逆らえるわけじゃないということを、思い知らせてやる。
広報部にいるからって、もう彼との接点がないと思って、彼を軽視しているのか!
「よし、それじゃあ道乃漫に任せましょう」と村上社長が言った。「道乃漫、遠野のために複数のプランを用意して、彼が満足するまで提案してください。村上舟翔の件は、あなたに任せます」
村上社長は遠野弁護士に向かって尋ねた。「プランはいつまでに必要ですか?」
遠野弁護士は意地悪そうに片方の口角を上げて、「明日までです」
その場にいた村上社長と夏川夢璃以外の全員が、遠野弁護士が意図的に難題を突きつけていると感じた。
広報危機対応プランがおままごとだとでも思っているのか、簡単に何個も出せると?それともネットで適当に探せばいいと思っているのか?