346 テンションMAX

助手は少し黙っていた後、「分かりました。遠野兄について行きます」と言った。

遠野弁護士は満足げに微笑み、助手を車に乗せたが、すぐには発車しなかった。

警察が来るのを確認しないといけないからだ。

遠野弁護士は知らなかったが、大熊はすでに道乃漫の指示通り、仲間と共に壁の角で待ち伏せていた。

偶然にも、先ほどの遠野弁護士と助手の会話は、すべて大熊たちの耳に入っていた。

皆は顔を見合わせ、道乃漫の言った通りになるとは思わなかった。

すごすぎる!

「急げ、急げ!みんな準備はいいか!警察が来たら、すぐに撮影開始だ!」大熊は聞こえないように小声で指示を出した。

他のメンバーも血が騒ぐように、腰の痛みも、足の疲れも、眠気も一気に吹き飛んだ。

村上舟翔の知名度は高くないかもしれないが、薬物使用という大事件と組み合わせれば、十分な価値がある記事になるはずだ!