435 本当に正直な子供だ

「入学手続きはすべて済ませておきました」柳澤校長は言いながら、書類を取り出した。「あなたはただ署名するだけでいいですよ」

道乃漫はちらりと見て、自分の名前を書いた。

柳澤校長は書類を神崎卓風にも渡した。「卓風くん、こちらはあなたのです」

神崎卓風:「……」

この柳澤校長、随分と馴れ馴れしいな!

それから、柳澤校長は二つの山のような教科書を出してきた。「これがあなたたちの教科書で、こちらは時間割です」

神崎卓礼は一目見て、今日の授業で必要な本だけを取り出した。「残りは私が家に持って帰るよ。こんなに多くの本を持って帰るのは重すぎるから」

神崎卓風はすぐに言った:「兄さん、僕のも持って帰ってよ」

神崎卓礼は冷たい表情で、「自分で持ちなさい」

そう言いながら、道乃漫の分の山を抱え上げ、さらに嫌そうに神崎卓風の分を横に押しやった。