上には一線女優の映画出演料が列挙されている。
映画の出演料はドラマとは比べものにならない。実際、ドラマの方が稼げる。多くの女優たちはドラマ一話あたり数十万から数百万円の出演料をもらっているが、映画市場では、せいぜい500〜600万円、そしてほとんどの場合は100万円程度だ。
もはやドラマに出演せず、映画だけに出演している数人の女優たちは、出演料が少し高い。
トップ女優の高森珊美の映画出演料は1700万円、堂本容乃は1500万円、七瀬仁奈は800万円だ。
これが現在、出演料ランキングトップ3の女優たちだ。後続の出演料がいかに低いか想像できるだろう。
これらはすべて、現在売れっ子の一線級女優たちだ。
一線級女優の中にもランク付けはあるが、一線級は一線級だ。たとえ一線級の最下位でも、二線級や三線級の女優よりはるかに高い出演料を得ている。
しかし彼女たちでさえ100万円しかもらえない。それより下の女優たちはもっと言うまでもない。
道乃漫ももちろんそれを理解していた。
「道乃漫、君は重要な時に助けてくれた。君に損をさせるわけにはいかない。道乃琪には50万円で提示したんだ、彼女も受けた。ところが今日電話をかけてきて、300万円の出演料を要求してきた」と木村成真は言った。「私にとっては、節約できるすべてのお金、たとえ一千円でも、映画制作に使いたいんだ。数億円の投資と称しながら、すべてスターの出演料に費やし、わずか数千万円で粗製乱造する映画なんて見たくない。何より、俺は道乃琪のあの態度が気に入らないんだ。君が助けてくれるなら、100万円の出演料を出す。一線級の最低基準だ。後で映画が公開されたら、興行収入に応じて配当も出す」
道乃漫がまだ何も言わないうちに、高木武一が言った。「もし道乃漫に100万円だけしか払わないなら、俺は怒るぞ。でも興行収入の配当があるなら、それはありだな」
将来の成績はさておき、神崎卓礼が保証した20億円の興行収入だけでも、道乃漫は確実に儲かる。
道乃漫はもちろん「いいよ」と言った。「実は出演料はどうでもいいの。私に演技の経験を増やす機会をくれるだけで十分」
彼女のクラスメイトたちは演じる機会さえないのに、道乃漫はすでに2本目の映画を撮ることになっていた。