466 教えないよ

道乃漫とじゃれ合っていたが、最後にもう一度彼女にキスをして、やっと起き上がって身支度を始めた。

やっと彼女を手に入れたというのに、道乃漫はすぐに撮影に入らなければならない。神崎卓礼はうんざりだった。

「行くよ。ベッドから出なくていい。河野叔母に朝食を持ってくるように言っておく」神崎卓礼はベッドの端に歩み寄り、身をかがめて彼女の唇に再びキスをした。

彼女を見るたびにキスしたくなる。どれだけしても足りない。

道乃漫は今、河野叔母に会う顔がなかった。

以前の小さなコンドームも河野叔母が買ってきたものだ。河野叔母は彼女と神崎卓礼が何をしたか知っているに違いない。

それに、今、寝室には行為の後の匂いが充満している。

「窓を少し開けて、匂いを消して」さもないと河野叔母が入ってきたら恥ずかしすぎる。