第047章 成績は弱点

長女の声を聞いて、洗濯物を干していた伊藤佳代は急いで橋本奈奈の部屋へ行って長女を見に行きました。「どうしたの、どうしたの?」

「お母さん、奈奈はどこ?」

「奈奈?」伊藤佳代は目を白黒させました。「もう10時よ。奈奈は6時半に起きて、自分の服を洗濯してからどこかへ行ってしまったわ」

橋本奈奈は自分の服だけを洗濯し、家には4人いるのに、他の3人の着替えは当然伊藤佳代が洗わなければなりませんでした。

以前は橋本奈奈が毎日手伝ってくれていたので、伊藤佳代は橋本奈奈が自分のためにどれだけのことをしてくれていたのか気づかなかったし、それらは全て橋本奈奈がすべきことだと思っていました。

橋本奈奈が突然家事をしなくなると、伊藤佳代は一日中忙しくて、一時も休む暇がないことに気づきました。