とにかく彼が勤務に就いてから、橋本奈奈をよく見かけるようになったが、この橋本絵里子は一度も見たことがなかった。
しかし、橋本絵里子がそう言うのを聞いて、軍人のイケメンはますます橋本家の姉妹が木下家と親しい関係にあると確信した。
これで、木下おじいさんの指示がなくても、橋本絵里子は今後、木下家の出入りが橋本奈奈と同じくらい自由になった。つまり、橋本絵里子は今まだ若いが、頭の回転は確実に良いということだ。
「じゃあ、早く中に入ってください」軍人のイケメンは一歩下がって、橋本絵里子を中に通した。
軍人のイケメンの態度を見て、橋本絵里子は得意げに顎を上げた。今日この門をくぐれば、これからは彼女の立場も以前とは違ってくるはずだ。
「なんか、この姉さん変だな。橋本奈奈とぜんぜん似てないよ」もう一人の軍人のイケメンは眉をひそめ、不快そうだった。