第076章 誰が誰を写したのか

「何か問題でもあるの?」橋本奈奈は目を瞬かせて「お姉ちゃん、どうして急に私の勉強のことを気にかけるの?」

「私はあなたのお姉ちゃんよ。気にかけるのは当然でしょう?」橋本絵里子は苦笑いして「正直に答えなさい。今日の作文は一体何を書いたの?」

「特に何も。本当に私のことを気にかけているなら、教えてあげるけど、私はうまく書けたと思うわ。心配しないで。お姉ちゃんも頑張ってね」橋本奈奈は笑った。絵里子が聞けば聞くほど、奈奈は答えようとしなかった。

「私のことは心配しなくていいわ」橋本絵里子は軽蔑したように言った。「あなたが何を書いたのか知りたいだけよ。素直に答えればいいじゃない」

「じゃあお姉ちゃん、今日何を書いたか教えてくれない?題は同じだったでしょう。話し合ってみない?」