第212章 女らしくない

手塚勇の一声で、それまでバラバラに散らばってだらだらしていた1組の生徒たちは、驚いたアヒルのように、両翼をバタつかせながら、最速で自分の位置に集合した。

まあ、この手塚教官はイケメンだけど、すごく怖いわね。

その後の訓練で、手塚勇はより厳しくなり、1組の生徒たちは悲鳴を上げた。

体の弱い女子生徒の一人が耐えきれずに気を失い、クラスメイト二人に保健室へ運ばれた。

「10分休憩」軍事訓練中に、熱中症で倒れる学生は珍しくないが、手塚勇もさすがに譲歩して、生徒たちに休憩を与えた。

「手塚教官は目が利くね。というか運がいいね。あの男子生徒は本当にいい素質だよ。体力も部隊で1年過ごした新兵たちと比べても遜色ないくらいだ」

「そうだね。部隊に引き込めたら、きっといい人材になるだろうな」