第323章 息の合った二人

最後に誰が誰を補ったのかは、人それぞれの見方があるだろう。

「ふん」橋本奈奈は必死に年配の顔を保とうとした。「当然よ。優等生として、あらゆる知識を少しは知っておかないとね。もしかしたら、大学入試に出るかもしれないでしょう?」

優等生という言葉に、橋本奈奈は目を輝かせ、アイデアが浮かんだ。「ねえ、大野宏と橋本絵里子は教科書も宿題も持ってきてないでしょう?おしゃべりだけじゃつまらないから、こうしましょう。お互いに質問し合って、難しい知識を出題して、点数をつけるの。答えられた人は1点獲得、誰も答えられなかったら出題者が得点。最後に一番点数が高かった人に、みんなでお金を出し合って、いいノートをプレゼントするってどう?」

橋本絵里子と大野宏は彼女と白洲隆の勉強の邪魔をしに来ただけだった。