第348章 境界線を引くだけ

「お父さん、私とお父さんは違うの。お父さんは、いつか姉さんが良い娘になれると思っているけど、私にとって、姉さんは永遠に良い姉にはなれないわ。私と姉さんの関係については、もう気にしないでください」

橋本奈奈は今、他のことは怖くないが、ただ心配なのは、もし将来自分が成功して羽ばたけるようになったとき、橋本絵里子が自分の成功を見て、力を持つ前に必死にしがみついてきて、血を吸うことだった。もし自分が拒否すれば、父親は弱者への同情から、自分と橋本絵里子の関係を取り持とうとするだろう。

今朝、斎藤昇との関係が確定したばかりのことを思うと、橋本奈奈はより一層警戒しなければならないと感じた。

「奈奈、お前と姉さんは?」これは永遠に付き合わないつもりで、奈奈は絵里子を姉として認めたくないということか?