第370章 私はあなたと親しくない

橋本家の人とは、彼女は奈奈とだけ話をしていた。

橋本東祐がまだ答える前に、伊藤佳代が割り込んできた。「お姉さん、奈奈はまだ子供で、何もわかりませんよ。彼女と何を話すんですか?私とお話ししませんか?橋本さん、どうしても駄目なら、家に行って絵里子を連れてきてください。絵里子にもお姉さんと親睦を深めてもらいましょう」

伊藤佳代は常に主役になろうとし、自分の最愛の娘まで巻き込もうとしていた。

「お姉さん、うちの絵里子とまだちゃんと接していないでしょう。彼女と話せば、きっとこの子のことが好きになりますよ。私の長女は、見た目も綺麗で、頭も良くて、運も特別いいんです。今はこういうのを信じる人は少ないですけど、絵里子が生まれた時に、通りがかりの占い師が、うちの絵里子は夫も子供も家族も繁栄させる相だと言ったんです」