「私に付き添う?」お父さんが彼女に付き添うって何のために?
「そうだ、お父さんが付き添う。お前がやっていないことなら、誰も冤罪を着せることはできない。付属高校に行って、お前の試験用紙を探し出して、照合して、お前の潔白を証明しよう。そうしなければ、この件は永遠に解決しない。絵里子、やっていないなら恐れることはない。それに、私とお母さんが付き添うんだから、大丈夫だよ」橋本東祐は少し震える手で橋本絵里子の肩を叩いた。
橋本絵里子が橋本東祐をここまで追い詰めるのを見て、橋本奈奈は顔を背け、もう何も見たくなかった。
「いや、行かない!」橋本絵里子は激しく橋本東祐の手を振り払った。「たとえ私の試験用紙の答えが、そのメモと同じだったとしても、それがどうしたの?全く同じ答えが出ることはありえないわけじゃない。偶然かもしれないし、それだけで私がカンニングしたという証拠にはならないわ」