086 関係を解消し、結婚届と結婚式の時が来た(2更)

「礼、寧の着ているこの服、綺麗でしょう?私が選んだの」梁井佳音は笑いながら言った。

賀川礼は頷き、淡々とした声で「お目が高いですね」と答えた。

彼の声は平坦だったが、

彼女を見る目は純粋なものではなかった。

「そうそう、博堂、みんなにお土産を持ってきたわ」梁井佳音は戦利品を配り始め、鈴木最上と木村海にも小さな贈り物が渡され、賀川博堂と賀川礼にももちろん渡された。

賀川野は横で随分と興奮していた。

「ママ、僕のは?」

「青水市に来たばかりの時、寧が買い物に連れて行ってくれたでしょう?他に何が欲しいの?」

「……」

賀川野は小声で呟いた:「ひいきしすぎです」

「私が買ったものを、あなたはいつも気に入らないって、流行に合ってないって言うから、もう買うのやめたの」

みんな何かをもらえたのに、賀川野だけが不機嫌で、ソファーに座ったまま長い間黙っていた。梁井佳音が近づいて、小声で言った:「もういいでしょう、そんな顔しないで。もう大人なのに、まだ子供みたいね」