265 オーラが一変、人渣を自ら処理(2)

樱庭司真は息を切らし、洗面台に寄りかかっている江口晗奈の姿が目に入った。濡れた髪が顔に張り付き、不自然な紅潮が頬を染めていた。

呼吸が乱れ、目つきは朦朧としていた。

明らかに薬の効果が出ていた。

樱庭司真の目が急に冷たくなり、普段の優しい瞳は今や殺気と冷気に満ちていた。

しかし、今や目が利かない金田さんは、彼が近づいてくるのを見て、直接彼の足に抱きついた。「樱庭若様、助けてください。警察も呼んでください。この女は狂っています...」

「私を殺そうとしているんです!」

「人殺しです!」

「離せ!」樱庭司真は眉をひそめた。

金田さんはやっと救いの手を見つけたので、簡単には手を放すわけにはいかなかった。

従業員たちは目の前の光景に驚いて立ち尽くし、まだ我に返らないうちに、最初に駆け込んできた、見た目は美しく、性格も穏やかそうな男が、突然足を上げるのを目撃した。