303 傲慢すぎる、盛山若社長が女を隠していた?

宴会場内

「盛山家お嬢様」に何かあったかもしれないと聞いて、多くの人が様子を見に行きたがったものの、遠慮していた。しかし、秋月策人と賀川野はそれを聞くや否や、一目散に走り出した。

一分一秒も見逃すまいと。

「野!」賀川礼は眉をひそめた。

賀川野は口も拭わずに走り去った。

そして、弟を追いかけた賀川礼も行き、賀川家の他の者たちも次々と向かった。

江口晗奈もこの面白い展開を見逃すまいと、樱庭司真の手を引いて後ろ側へ向かった。

皆は賀川家も秋月家も行ったのを見て、自分たちも急いで見物に行った。

その時、盛山漱花は既に部屋の前に人を連れて来ており、ドアをノックした。「美鈴!」

部屋の中から反応がない。

ドアは内側から鍵がかかっており、開かない。

「盛山お嬢様に何かあったんじゃないでしょうか」誰かが心配そうに言った。「ドアを破って入りましょうか?」