328 妊娠?子犬が夜逃げ?(2更)

菅野望月が帰った後、江口晗奈と樱庭司真も帰る準備をした。

「お姉さん、みかんを用意したから、家の中から持ってきますね」盛山文音は家の中へ向かった。

「私が取りに行くわ」江口晗奈は彼女を実の妹のように大切にし、足の怪我を気遣って、往復させたくなかった。

家に入ると、大婆様が咳払いをして、「晗奈ちゃん、ちょっと茶室に来てくれないかしら。話があるの」

樱庭司真は察しが良く、一緒についていくことはなかった。

「おばあさま、もう遅いのに、お茶でも飲ませてくださるんですか?」江口晗奈は笑いながら彼女を座らせた。「何がお好みですか?私が入れます」

「熟成プーアル茶を」

「はい」

江口晗奈はお茶の葉を取り出し、お湯を沸かしながら大婆様を見た。「何かお話があるんですか?」

「樱庭先生との仲はどう?」