382 インテリの本性が露わに、中途半端(2)

その時、菅野望月はお湯を沸かそうとしていた。賀川洵が喉が渇いていると言ったからだ。

ミネラルウォーターを開けて電気ケトルに注ぎ始めたところ、背後でごそごそと音がした。振り向くと、賀川洵がベッドに両手をついて起き上がっているのが見えた。

彼の顔は酒気を帯びて赤くなっており、手でネクタイを引っ張っていた……

おそらく酔いが回りすぎて、うまく外せないようだった。

むしろ、引っ張れば引っ張るほど締まっていくようだった。

眉をひそめ、いらだちながら、突然シャツを乱暴に引っ張った。ボタンが弾け飛び、シャツは半開きになったが、首には紺色のネクタイがまだ掛かっていた……

白い筋肉が少し露わになり、その輪郭がはっきりと見えた。

賀川洵はベッドの端を掴んで立ち上がったが、体がふらつき、二歩歩いただけでよろめいて、今にも倒れそうになった。