401 盛山若社長の助け、悪意は消えず(2話)

金子奥様はその話を聞いて、疑わしげに松本雨音を見つめた。

今夜の一件は大きすぎる。

必ず真相を究明しなければならない。

このような動画で脅迫するなんて、松本咲良は自分の全てを賭けたようなもの、犠牲が大きすぎる。

この件は、何か変だ。

十数分後、誰かがVIPルームのドアをノックした。来たのはドレスショップの店長で、松本咲良は内心得意げだったが、松本雨音の心は密かに締め付けられた。

「監視カメラの映像は持ってきましたか?」金子隼人は焦りながら尋ねた。

「はい、持ってきました」

店長はそう言って、USBメモリを金子隼人に渡した。

彼はすぐにパソコンを用意させ、松本雨音がドレスを試着した映像だけをコピーしたので、探すのは非常に簡単だった。

松本咲良は内心得意げに、松本雨音に近づいて、小声で言った。「お姉さん...」