彼は返信をどうしようか考えていた時、隣にいる叔父が笑い声を上げるのが見えた。「私の若い友人は本当に素晴らしいね。私に祝福のメッセージを送ってくれたうえ、植物も数鉢用意してくれて、年明けに贈ってくれるそうだ」
「私も受け取りましたよ。松本家の片付けの時に古い本を見つけたそうで、香りの調合法が書かれた古書のようです。いつか私に送ってくれるとのことでした」と盛山文音は笑いながら言った。
盛山庭川の携帯が再び振動し、山下助手からのメッセージだった。まずスクリーンショットが一枚送られてきて、その後に:【盛山若社長、思いもよらなかったのですが、松本さんから年末年始の挨拶が来ました。あなたも受け取られましたか?】
彼の助手が送ってきたスクリーンショットは、自分が受け取ったメッセージと全く同じだった。