耳元は騒がしい声で溢れていた。石ちゃんの得票数が発表されたのだ。
人々の驚きの声の中、紺野広幸は目を凝らして見た。時枝秋の得票数が出た。「四百七十六万五千九百四十九票!ローズちゃんよりちょうど三十九票多い!」
彼は安藤誠の方を見やった。安藤誠の表情は少し曇っていた。
時枝秋は容姿で最大のハンデを抱え、優勝の夜の直前まで最も宣伝の少ない状況だったにもかかわらず、票数で上回ったのだ!
司会者も非常に興奮していた。「皆様、現在は石ちゃんがリードしていますが、会場の審査員の投票がまだです!そのため、ここで一旦CMに入ります……」
重要な場面でCMが入り、多くの視聴者が怒りの声を上げた。
しかし、それは人々の議論を盛り上げる時間にもなった。
「石ちゃんは今回絶対勝つよ!賭けてもいい!」