篠崎正秀はこの光景を目にして、思わず吐き気を催しそうになった。
彼は分かっていた。時枝秋を受け入れることは災いの元だと。クラス全体、特に男子生徒たちの平穏を乱すことになると!
彼は机を強く叩きながら言った。「君たちは何を頼りに生きていくつもりだ?今は成績だ。社会に出たら実力だ!いつまでもそんな派手な見た目ばかりに気を取られるな!ことわざにもあるように、『外見は立派でも中身は空っぽ』だぞ。分かるか?」
クラス中が大笑いした。
時枝秋は目を上げ、篠崎正秀を一瞥した。
その眼差しは淡々としており、ほとんど感情を含んでいなかったが、篠崎正秀の心を震わせるには十分だった。
しかし、彼は時枝秋のような生徒に好感を持っていなかったので、さらに続けた。「特に編入してきた生徒は、自分が勉強する気がないなら、他の生徒の勉強の邪魔をするな!では授業を始める!」