第183章 学バーを嫌う先生はいない

「時枝秋、私たちのクラスを選んで!」

「時枝秋、私たちのクラスを選んで!」

普段は落ち着いている先生たちが、まるでオークション会場にいるかのように、競い合うように手を挙げて生徒を争奪しようとしていた。

……

事の始まりは一時限前に遡る。

もともと、時枝秋の成績が出た後、六田学長はその成績を見て、すぐに高校三年生の上級クラスの全教師を呼び集め、時枝秋のクラス選択について検討することにした。

みんな気が進まない様子だった。結局のところ、時枝秋の以前の成績や芸能界での経歴を考慮すると、彼女をクラスに置いても自分のクラスにとって何の利点もないと考えていたからだ。

しかし、彼女の成績を目にした瞬間、教師たちは揃って動揺を隠せなかった。

教師という職業柄、生涯をかけて優秀な生徒を育てたいと願っており、優等生に対する寛容さは通常の倍以上だった。

ただし、みんなはこの成績に対して依然として疑念を抱いていた。

「今まで毎回数点か零点だったのに、どうしてこんな成績になったの?」

「問題を事前に暗記したのでは?」

「ありえないことじゃないわ。あのマネージャーはとても有能だって聞いたわ!カンニングなんて簡単でしょう。」

六田学長はゆっくりとお茶を一口飲んで言った。「試験用紙は密封されていて、試験中は監視カメラもありました。このような問題が暗記だけで解けると思いますか?」

みんなが試験用紙を詳しく見ると、二人の教師が首を振った。「国語と英語は暗記できるかどうか分かりませんが、少なくとも数学と物理はこのような解法を暗記することは不可能です。これは高度な応用解法ですから!」

国語の教師が続けて言った。「この作文の着眼点、こんな文章が書けるのは、相当な作家でなければ無理でしょう?それに、この字を見てください。筆致が力強く、気品があります。長年の練習と並外れた才能がなければ、このレベルには達しません。」

「英語に関しては私が保証します。このような解答は暗記では出せません。」英語教師も言い添えた。

みんなが話している最中、時枝秋が教室の方からやってきた。

陸田先生はすぐに目を輝かせて言った。「私たちのところに精選問題集があるじゃないですか?時枝秋にその場で何問か解いてもらえば分かりますよ。」

みんなが賛同の声を上げた。