第183章 学バーを嫌う先生はいない

「時枝秋、私たちのクラスを選んで!」

「時枝秋、私たちのクラスを選んで!」

普段は落ち着いている先生たちが、まるでオークション会場にいるかのように、競い合うように手を挙げて生徒を争奪しようとしていた。

……

事の始まりは一時限前に遡る。

もともと、時枝秋の成績が出た後、六田学長はその成績を見て、すぐに高校三年生の上級クラスの全教師を呼び集め、時枝秋のクラス選択について検討することにした。

みんな気が進まない様子だった。結局のところ、時枝秋の以前の成績や芸能界での経歴を考慮すると、彼女をクラスに置いても自分のクラスにとって何の利点もないと考えていたからだ。

しかし、彼女の成績を目にした瞬間、教師たちは揃って動揺を隠せなかった。

教師という職業柄、生涯をかけて優秀な生徒を育てたいと願っており、優等生に対する寛容さは通常の倍以上だった。