第203章 問題が氷解する

堀口景介は唇の端を引き攣らせた。

時枝秋は平然と言った。「お父さんの足の怪我について、これまでの検査結果と手術の経過を見てきましたが、実は根本的な原因は外科手術だけではないんです——もちろん、手術も重要ですが。

古代漢方医学では、人の経絡は全身に張り巡らされていて、問題が起きると経絡が異なり、血液循環に影響を与え、さらに他の様々な状態にも影響を及ぼすと言われています。しかし、西洋医学では経絡は抽象的なもので、具体的に示したり説明したりすることができません。また、足の怪我による経絡の問題は、必ずしも足に限らないのです。

私にできることは、鍼灸の方法で、お父さんの足の経絡を通すことで、表面的な治療と根本的な治療の両方を行い、あなたの治療法と合わせて、手術の成功率を90パーセントまで上げることです。」

そのために、彼女は藤原修に頼んで、古代医学の指導に基づいて特別な鍼灸道具一式を作らせた。

良い仕事をするには良い道具が必要で、この針のセットは間違いなく効果的だろう。

そして施針の際により正確を期すため、時枝秋は数日前から体力トレーニングを強化し、身体の状態とコンディションを最高の状態に持っていった。

堀口景介は西洋医学を学んできた身として、学べば学ぶほど古代漢方医学の限界を感じ、西洋医学のような高度な技術による安全性の保証がないと考えていた。

西洋医学ではすべてが制御可能で、リスクも予測しやすい。

一方、古代漢方医学は、すべてを科学的に説明することが難しい。

時枝秋の言う経絡にしても、経絡とは一体何なのか?

人体は血液、血管、骨、筋肉、関節、靭帯などで構成されているのではないのか?

経絡はどの部分なのか?

しかし、耳を傷めてから人と議論することを好まなくなり、特に相手が自分の妹となれば尚更だった。

彼は頷いた。「よし。」

時枝秋は安心した。

堀口碧は尾張靖浩に付き添い、彼が心配しないよう、優しく慰めた。「景介は十代の頃から医学の才能を見せていて、その後も多くの国で学び、ドイツ国立医科大学では指導教授も学長も彼を絶賛していたのよ。まだ正式に卒業する前から複雑な手術を何度も行い、医師免許も取得している唯一の学生だったわ。彼がいれば、あなたの足は今回本当に希望があるわ。」

そう言うのは、自分を安心させる意味もあった。