この成績なら、彼女はこの学校でもかなり目立つ存在だった。
しかも、時枝雪穂は学校のコネを使って、彼女のために映画学院を選んでくれた。将来の発展は無限の可能性を秘めていた。
時枝秋のとても口にできないような成績と比べると、この点数は確かに祝う価値があった。
小林凌さえも会場に来て、彼女のお祝いをしていた。
時枝雪穂と小林佳澄は一日中お祝いの会場の準備をしていて、今のところ、ツイッター上の時枝秋の国際大会参加のことには気付いていなかった。
会場中が小林佳澄を褒め称える声で溢れていた。
「佳澄ちゃん、本当にすごいわね。今回映画学院に合格して、将来大スターになったら、私たち古い友達のことを忘れないでね。」
小林佳澄はグラスを持ちながら笑って言った:「そんなことあるわけないじゃない?私たちは一生の友達よ。」
時枝雪穂は笑いながら言った:「その時はあなたが芸能界で、小林お兄さんと相互に助け合って、きっと前途は無限だわ。」
「お義姉さんのおっしゃる通りになるといいですね。」小林佳澄は当然時枝雪穂が何を聞きたがっているかを知っていて、親しげに義姉さんと呼んでいた。
小林凌は他人が彼の人気に便乗することを嫌っていたが、小林佳澄は従妹で、この関係は自然と違っていた。しかも両家の関係も良好で、小林佳澄と彼の関係は、木村雨音と彼の関係とは比べものにならなかった。
「時枝秋は一体何点取ったのかしら?」誰かが意地悪く言った。
「良い成績じゃなかったって聞いたわ。第二中学校全体で何の情報もないみたい。」
傍らで誰かが小声でつぶやいた:「でも私が聞いたところによると、第二中学校で情報がないのは、六田学長がまだ時枝秋により良い学校に志願するよう説得していて、だから意図的に成績を外部に公表していないんだって?」
すぐに反論する人がいた:「そんなはずないでしょう?時枝秋が本当に良い成績を取っていたら、見せびらかさないはずがないわ。」
小林凌は時枝秋のことを聞いて、グラスを握る指に力が入った。
そういえば、確かにしばらく時枝秋の消息がなかった。彼女は今…どうしているのだろうか?