「うん、大丈夫よ。ただ、これからの私たちの結婚記念日をどうするか考えていたの」
藤原修の表情は明らかに喜びに満ちていた。「君がどうしたいかに従うよ」
「本当?後で決定権は全部私にあるのよ」
「もちろんだ」
安倍和枝が友人を連れて乾杯に来た。「時枝秋、こちらは私の友人の唐沢咲良よ。みんなも友達同士と言えるわね。一杯どう?」
唐沢咲良も笑顔を浮かべていた。笑顔には拳を振るわないという言葉通り、彼女は今日招待されていなかったが、安倍和枝と一緒に来たので、特に低姿勢だった。
「私はお酒を飲まないわ」時枝秋は淡々と彼女たちを見た。「あなたは妊婦だから、お酒を飲まない方がいいわよ」
安倍和枝の笑顔が一瞬こわばった。「じゃあ、お茶で代わりに...」
「妊婦はお茶も控えた方がいいわ。そうしないと胎児に良くないから」