第50章：決意
「このことは……よく考えさせてください、それから返事をします。」
「はい、待っています。」関口東は青木岑を見つめたまま。
レストランを出た青木岑は直接病院へ向かった。弟はまだ意識が戻る気配もなく、VIP病室で監視されていた。
そして母親の精神状態はさらに悪化し、血圧が不安定で、時々上昇して……
青木岑は疲れ切ってVIP病室の外のベンチに座り、深く頭を垂れていた。
「青木さん。」
「看護師長。」来訪者を確認して、青木岑は辛うじて口を開いた。
「あなたの状況は聞いています。しばらく休暇を取って、弟さんの看病に専念してください。」
「ありがとうございます。」
「ご家族の状況は把握しています。これは産婦人科のみんなで自発的に集めた十万円です。まずこれを使ってください。足りなければ、また考えましょう。」