第86章:出棺

なんと、西尾聡雄はただ静かに一言、「これからは青木重徳というサイコパスから離れていろ」と言った。

「……」一瞬、青木岑は何と答えていいのか分からなくなった。

「聞いてるのか?」西尾聡雄は子供っぽく警告した。

「うん、分かってる」

「出棺は7時だよね?」さっき電話で、陰陽師がそう言っていたのを聞いた。

「そう」青木岑は頷いた。

「じゃあ、後で霊園の入り口で待ってる」

「いいえ、私は後で直接病院に行きます」

「もう休暇の手続きは済ませておいた。今日は家で休んでいろ」

「えっと……」青木岑は再び言葉を失った。

この凄腕の人は一体どれだけ手際がいいんだろう、もう休暇まで取っておくなんて。

でも気になるのは、最近診察室はとても忙しいのに、看護師長がそんなに簡単に休暇を認めるのだろうか?