「うん、悪くないわ」西尾聡雄は頷いた。
「それは良かった。もっと食べて」青木岑はほっとして、微笑んだ。
その後、二人は向かい合って朝食を食べた。西尾聡雄は黙ったまま、時々顔を上げて青木岑を見つめていた。
青木岑は食欲旺盛に食べ始めた。長い間洋食の朝食を食べていたので、久しぶりに自分で作った和食は本当に美味しかった。
彼女にどれほど怒りを感じていても、彼女がこうして静かに自分の隣に座っているのを見ると。
西尾聡雄はこれら全てが天からの恩寵だと感じた……
七年前から今日のことを期待していた。
今や全てが実現し、彼は喜ばしく思うべきだった……
「弟の具合はどう?退院したって聞いたけど」西尾聡雄は突然尋ねた。
「うん、とても良くなってるわ。しばらく家で休ませることにしたの。学校もそろそろ授業も終わるし」
「それは良かった」西尾聡雄は頷いた。
朝食後、二人は一緒に出かけた。
西尾聡雄は最近マイバッハを運転していたので、青木岑はここ数日バスで通勤していた。
「送っていこうか。この車が嫌じゃなければだけど」
青木岑は車を見て、少し困ったような表情を浮かべた……
「少し離れた場所に停めることもできる」西尾聡雄は付け加えた。
「うん」青木岑は頷き、彼の言う通りだと思った。
道中、西尾聡雄は車内で音楽をかけた。クラシックな英語の曲『カリフォルニアホテル』だった。
メロディーが素敵すぎて、青木岑も好きな曲だったので、思わず一緒に歌い出してしまった。
onadarkdeserthighway
coolwindinmyhair
warmsmellofcolitas
risingupthroughtheair
upaheadinthedistance
isawashimmeringlight
myheadgrewheavyandmysightgrewdim
ihadtostopforthenight
thereshestoodinthedoorway
iheardthemissionbell
andiwasthinkingtomyself
thiscouldbeheavenandthiscouldbehell
thenshelitupacandle
andsheshowedmetheway