「いる?」
「うん」西尾聡雄からの返信は即座だった。
「聞いたんだけど...あなたの会社、この一週間ずっと夜勤なんだって?」
「そう」
「どうして?」
「夜勤がいいからさ」西尾聡雄の答えは完全に我儘だった。
なんてひどい答えだろう、青木岑は思った。GK社が突然夜勤になったのは、絶対に自分と関係があるはずだ。
自意識過剰というわけではない。だって、自分が夜勤だからGKが一斉に夜勤になるなんて、そんな偶然があるはずがない。
「私、明朝8時に勤務終わるよ」
「なんだ、僕も明朝8時に終わるよ」西尾聡雄が返信した。
青木岑は呆れて笑うしかなかった...
偶然なんかじゃない、明らかに彼女の勤務時間に合わせているじゃないか。
「明朝勤務が終わったら家に帰るでしょ?」
「うん」
「じゃあ、話し合いましょう。話したいことがあるの」