「お姉さん、よく聞けるわね?」青木岑も呆れ果てた。
「私が覚えているのは、長田とかいう男が私に薬を盛って、頭がクラクラして、あなたにLINEを送って、その後のことは覚えていないわ。あ、そうそう、その前にそこで青木婉子を見かけたわ。まあ、あの格好、羽はたきみたいで笑っちゃったわ」
「お姉さん、人のことを笑っている場合じゃないでしょう。レイプされそうになったのよ、分かる?」
「されそうになったってことは、されなかったってことでしょ?へへへ、きっとあなたが間に合ったのね?」
「当たり前よ。私が行かなかったら、終わりだったわよ」
「ハハハ、あなたが来てくれると分かってたわ。西尾聡雄と一緒に行ったの?あんなクズどもが西尾聡雄を見たら驚いただろうね。一瞬で粉砕されちゃうもんね。あの場面、最高だったでしょうね。見られなかったのが残念」