第321章：彼女の旦那様はBOSS（3）

「ええ、何か問題でも？」青木岑はようやく顔を上げ、青木源人を見つめて言った。

「問題はないさ。桑原勝が君のことを気に入っているという噂も聞いたよ」

「それがどうしたの？あなたには何の関係があるの？」青木岑は容赦なく問い返した。

「落ち着きなさい。私はただ...もし君も桑原勝のことが好きなら、力になれると思って。君を青木家に迎え入れ、婉子と同じ身分を与えることもできる。そうすれば桑原家も君を受け入れやすくなるだろう」

「そうすれば私たちが婚約したら、あなたは堂々と桑原家の力を借りて青木財閥を拡大し、野心を固め、二人の子供たちを引き立て、愛人を喜ばせることができる、そういうことですよね？」青木岑は青木源人の心の内を代弁した。

青木岑の反応の速さに、青木源人は一瞬驚いた。彼女がここまで見透かしているとは思っていなかったようだ。