第349章:桑原様の宣戦布告(1)

案の定、大画面には青木岑が入室してから退室するまでの映像が映し出されていた。

全過程は15分もなかったが、場面は衝撃的だった……

「これは……証拠がないと言われていたのでは?」長田輝明も呆然としていた。

吉田デニスは微笑んで、「これが完全な映像です。もし私たちが手を加えたと疑うのであれば、司法鑑定を行うことができます。映像全体から見て、私のクライアントは強要されており、純粋に自己防衛でした。あの状況で、多くの男性に囲まれた一人の女性が、このような手段を取らなければ、身の危険にさらされていたかもしれません。従って、これは正当防衛だと考えます」

「15分間休廷、15分後に再開します」裁判官が宣言すると、場の緊張が一気に緩んだ。

熊谷玲子はすぐに青木岑のところへ行き、水を渡した。